William Schomberg Andy Bruce
[ロンドン 13日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が13日発表した6月の国内総生産(GDP)は前月比0.3%増となり、予想外のプラスとなった。ロイターがまとめたエコノミスト予想は横ばいだった。
イラン情勢によるエネルギー価格の高騰が一時的に落ち着き、サッカーワールドカップ(W杯)の開幕や猛暑も相まって企業活動が押し上げられたことが背景にある。
5月のGDP伸び率は前月比0.1%からゼロに下方修正された。
RSM UKのチーフエコノミスト、トーマス・ピュー氏は「全体として、英国経済はイラン戦争の影響を極めてうまく乗り切ったようだ。原油高を受けて消費者や企業が活動を抑えた兆候はほとんど見られない」と指摘。一方で「今後は成長が鈍化する可能性が高い」と述べた。
<イラン戦争の影響一服>
ONSによると、イラン情勢に言及をした企業の数は、米国との停戦期間と重なったこともあり、これまでよりも減少した。
一部の酒類メーカーや食品関連企業、テレビ番組制作会社、広告会社はW杯が追い風になったと回答した。小売業者や一部の製造業者からは、猛暑が事業を後押ししたとの声が聞かれた。
6月のプラス成長は、サービス業が0.4%増加したことが主因だが、工業生産が0.2%、建設業が0.1%、それぞれ減少したことで、その伸びは一部相殺された。
第2・四半期(4─6月)の経済成長率は前年同期比0.4%となり、第1・四半期の0.6%から鈍化したものの、依然として通常よりも堅調な成長ペースを維持した。
ロイター調査では、第2・四半期の成長率は0,4%と予想されていた。
ムーディーズ・アナリティクスのシニアエコノミスト、アンドルー・ハンター氏は、家計消費と企業投資が伸びたと指摘した。 「ただ近年は上半期に高成長を記録した後、下半期に急減速する傾向が繰り返されてきたことを念頭に置く必要がある」と述べた。
第2・四半期は、英国の政界において、7月に首相を辞任したキア・スターマー氏の去就を巡る不確実性が際立った時期であった。
上半期の堅調な実績にもかかわらず、英国経済は今後数カ月で減速すると予想されている。
ヒーリー財務相はGDP統計を受けて、「今年は主要7カ国(G7)の中で最も速い成長率を記録したが、今後はさらに力を入れ、全ての地域で成長を推進する必要がある」と述べた。