Andrea Shalal
[フィラデルフィア 10日 ロイター] - トランプ米政権の当局者が10日、外国からの投資が急増する中で、米製造業のサプライチェーン(供給網)に存在する「空白」を特定し、中小企業が規模拡大して高まる需要に対応できるよう、外国投資家と緊密に連携していると述べた。
ピルカートン米財務次官補とレフラー米中小企業庁(SBA)長官は、韓国のハンファ・オーシャンとハンファ・グループが2024年12月に買収したフィラデルフィアの造船所「ハンファ・フィリー・シップヤード」を訪問した際、輸入関税や規制緩和が外国からの投資を促進しているが、部品を確実に入手できるようにすることが不可欠だとロイターに語った。
ピルカートン氏は、第1次トランプ政権でSBA長官代行を務めた経験を生かし、「戦略的ベンダープログラム」を立ち上げたと述べた。このプログラムは、国内のサプライチェーンを強化し、米国における外資系企業の長期的な成功を支援することを目的としている。まだ試行段階で、ベンダーの特定方法に関する詳細な指針は発表されていない。
同氏は、フィンランド企業ブルーフォースが買収したニューヨーク州シラキュースの量子冷凍企業を訪問した際、会社側からドライコンプレッサーの国内サプライヤーを見つけることができなかったという話を聞いたとし、「大局的な観点からサプライチェーンについて語るのはたやすい。誰もがそれを望んでいると思うが、実際に部品を見つける必要がある」と述べた。
政権が、対米外国投資委員会(CFIUS)による外国投資の審査の透明性を高め、審査を迅速化しようとしていると述べた。初回の徹底的な調査後に審査を迅速化するため、頻繁に投資を行う企業を特定して承認する「既知の投資家プログラム」も創設したと説明した。財務省は7月、企業や投資家、その弁護士が、同委員会による外国からの買収や投資の評価方法について理解を深められるよう、新たなウェブサイトを開設した。
レフラー氏は、過去40─50年間で約9万カ所の工場と500万人の製造業の雇用が失われたことを受け、能力の再構築を支援するため、SBAが25年に製造業者に約30億ドル(うち造船業者に3200万ドル)の資金を提供したと述べた。
ハンファ・フィリー・シップヤードのデービッド・キム最高経営責任者(CEO)はロイターに、今後数年間に造船所に50億ドルを投資すると約束しており、これにより雇用は現在の約2000人から1万人に増える可能性があると述べた。同社は造船所の人員や生産能力などの向上に向け、すでに2億ドル余りを投資している。
キム氏は記者会見で、同社が大型船1隻を建造するのに1000社以上のサプライヤーに依存しており、その約3分の2が米国企業だと語った。韓国ですで利用している人工知能(AI)ベースの造船技術を導入し、生産を加速させるに伴い、サプライヤーの数は今後数年間で増加する可能性がある。