Helen Clark Sethuraman N R
[ニューデリー/パース 10日 ロイター] - アジア時間10日の原油先物は上昇した。ホルムズ海峡の再開を巡る不透明感が続いている。イランは、新たな航路を定めるオマーンとの合意が最終段階にあるとしつつ、海峡は米国が他の条件を満たした場合にのみ再開されると改めて強調した。
北海ブレント先物は0424GMT(日本時間午後1時24分)時点で、0.84ドル(1%)高の1バレル=84.39ドル。米WTI先物は0.60ドル(0.75%)高の78.77ドル。
イランとオマーンとの合意が近いとの見方から、両先物ともに先週は7%超下落していた。
ニューデリーに拠点を置く調査会社SSウェルスストリートの創業者、スガンダ・サチデバ氏は「原油価格は相反する力の間で綱引き状態が続いている。市場はホルムズ海峡問題の打開の可能性と、海峡再開に向けたイランの条件を見比べている」と述べた。
イランのアラグチ外相は9日、イランと米国は協議を行っておらず、米国が6月に署名した覚書に違反し続ける限り、イランが協議を始めることはないと語った。
供給を巡る新たな懸念材料として、イエメンの親イラン武装組織フーシ派は9日、サウジアラビア南部、紅海沿岸のジザンにある国有石油会社サウジアラムコの石油精製施設をドローン(無人機)で攻撃したと表明した。
アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)は7日、紛争開始以来、自社の船舶15隻がホルムズ海峡通過中に攻撃を受けたと明らかにした。
サチデバ氏は「制限のない船舶航行の回復に向けて大きな進展があれば原油価格に下押し圧力がかかる可能性がある一方、交渉が決裂したり供給混乱が再燃したりすれば、地政学的リスクプレミアムが急速に復活する可能性がある」と指摘した。