一方で、昼の時間帯に浴びる日光では、朝の日光と比べると睡眠への影響は小さいことも報告されています。
また、朝浴びる光の照度によって、夜のメラトニン分泌に差が出ることも報告されています。朝9~12時に150ルクス、750ルクス、3000ルクス、6000ルクス、12000ルクスの光をそれぞれ浴び、夜のメラトニン分泌への影響を調べたところ、3000ルクス以上の光を浴びた場合は、メラトニン分泌開始時刻が早まることがわかっています。
一方で、明るいオフィス環境程度である750ルクスでは、これほど大きな差はみられないという結果でした。
- 日中に10ルクスの薄暗い環境で過ごした場合
- 日中に5000ルクスの明るい環境で過ごした場合
の夜間のメラトニン分泌量を比較した研究では、5000ルクスで過ごしたほうがその日の夜に分泌されるメラトニンの濃度が高くなることも報告されています。
以前の記事で、「睡眠のためには朝に浴びる光の『色(青白い光)』が重要」とご紹介しましたが、体内時計を整えるためにもう1つの大切な要素が「明るさ(照度)」です。
照明よりもはるかに高い照度の太陽光は、体内時計をより確実にリセットします。
つまり、夜にメラトニンをしっかり分泌させ、自然な寝つきと質のいい睡眠を適切な時間に得るためには、朝に青白い照明で過ごすことも有効ですが、十分な照度を得るためには日光の活用が望ましいといえます。
天候にもよりますが、屋外では曇りでも約10000ルクス、晴れている日は約10万ルクスの照度が得られます。室内照明の一般的な明るさとされる100~500ルクスとは桁違いの明るさです。