当初は日本が最有力候補だった韓国高速鉄道開発

義王鉄道博物館にある大統領専用列車
義王鉄道博物館にある大統領専用列車。左が大統領が乗る日本車輌製の車両、右が大宇重工業製の随行員用の車両。(撮影=筆者)

そもそも韓国の高速鉄道KTXはフランスの鉄道車両メーカー、アルストム社の技術支援を受けて開業した。1990年に高速鉄道の事業計画が固まると日本、フランス、ドイツが名乗りを上げたが、当初は日本が本命視されていた。

韓国最初の地下鉄や自動列車停止装置ATSなどの運行支援システム、主要車両など、韓国の鉄道はその多くを日本から技術導入して成長してきた。2001年まで運用していた大統領専用列車も日本製と韓国製各1編成のうち、大統領は日本製に乗り、韓国製は随行員が乗車した。KTXは日本の技術を導入した在来線との共用区間が多いこともあり日本が優位とみられていた。

ところが韓国が営業最高速度300キロという技術要件に加えて、ライセンス生産による技術供与を要請すると日本はこれを拒否。ドイツも難色を示すなかフランスは了承した。

日本の企業連合がベース車として想定した300系の営業最高速度は270キロで、新開発が必要なうえ、何より技術供与をすると輸出競争に繋がる懸念もあった。過去に韓国の自動車業界は日本から得た技術をもとに開発した自動車を輸出しており、日本の輸出にも影響が出始めていた。

ドイツ・シーメンス社のICEも250キロだったが、フランスのアルストム社は300キロ走行の開発を終え、また次世代車両の開発に着手していた。KTXを受注すると欧州向け次世代車両と韓国向け旧世代車両の製造時期が重なるが、ライセンス生産なら製造することなく技術料を受け取れる。慰安婦問題による反日感情の高まりも重なって韓国は動力集中方式のフランスを採用、2004年に運行を開始した。

近年は政府の支援も
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