若年性認知症と診断された患者は、最大で15年も前から仕事の生産性が低下していた――。そんな研究結果が発表された。患者の所得が診断を受けるまでの数年間にわたって減り続けている実態も明らかになった。

今回の研究はアメリカ神経学会誌「Neurology」に7月8日付で掲載された。対象としたのはフィンランドで65歳未満の若年性認知症と診断された患者793人。認知症状に関連した所得の損失は診断に至るまでの数年にわたって着実に増え続け、研究期間全体で1人あたり平均7万4577ユーロに達していた。

「認知症の専門家が臨床現場で目の当たりにしてきたことが、今回の研究で裏付けられた」。ニュージャージー州の回復支援施設で医療アドバイザーを務めるエドムンド・ロドリゲス・フリアスは本誌にそう語った。

「認知機能の低下は、認知症と正式に診断される数年前から始まることが多い。そうした認知機能低下の最初の兆候として、特に現役で働き続ける若年性認知症患者の場合、業務遂行能力が目に見えて低下することがある」

「今回の研究は、潜在的な問題の初期症状を認識することの重要性を示している。それまで高い能力を発揮できていた人が、計画立案、業務管理、意思決定、言語使用、あるいは新しい業務への適応といった面で持続的な困難を抱えるようになった場合、特に周囲もその変化に気づいている場合は、単なる加齢や仕事のストレスのせいにせず、医師に相談すべきかもしれない」

診断が遅れる原因
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