国際協調の枠組みも崩れかけている。アメリカが戦後の日本を守ってきた。日米同盟の中で日本もそれなりの義務を負ったが、いざというときはアメリカが防衛を担うという「軽武装、経済重視」の路線で日本は戦後やってきた。

ウクライナ戦争を見ても今回のイラン戦争を見ても、それは終わりかけている。日本はもっと自分で自分を守らざるを得ない。「世界は自らを助くる者を助く」時代に入っている。その上、日本の生命線である通商交易がほぼ武器化している。

特に中国とアメリカがいずれも経済を外交上の武器として使っている。それをまねして、EUなども制裁を発動する時代になった。日本はそうなると立場が極めて弱い。経済安全保障的なリスクとコスト、その急拡大に備えなければならない。

※この記事は前編です。後編「米中G2時代、日本はどう生き残るか──船橋洋一が語る「次の敗戦」を避ける国家戦略」はリンクからご覧ください。

『戦後敗戦』戦後敗戦
船橋洋一[著]
実業之日本社
(2026年3月10日発行)

 

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