オーストラリア出身の双子の兄弟監督ダニーとマイケル・フィリッポウが、新作『ブリング・ハー・バック』を発表した。2022年の長編デビュー作『TALK TOME/トーク・トゥ・ミー』を見た人は、自然と両作品を比較するだろう。

『トーク・トゥ・ミー』はティーンエージャーの降霊ゲームが最悪の事態を招く憑依体験ホラーだった。

ビル・ハインツマンと脚本を共同執筆したダニーによれば、2つの脚本は同じ時期に書かれた。親戚の子供を2歳で亡くした兄弟の実体験が基になったという。

どちらの映画でも死者に会いたい登場人物が暴走し、恐ろしい儀式に手を染める。

少年が自分の頭をテーブルに打ち付け、目玉をえぐり出そうとするなど『トーク・トゥ・ミー』も凄惨な描写が目立ったが、『ブリング・ハー・バック』に比べればかわいいもの。前者はルールが明確で、降霊儀式を90秒以内に終えれば害は及ばない。後者は何が起きているのか曖昧なだけに、恐怖が増幅する。

『ブリング・ハー・バック』はホラーのサブジャンル「ファミリー・ホラー」の腹を切り裂いて裏返し、グロテスクなはらわたをさらして見せるような映画だ。

通常この手のホラーでは邪悪な存在が外から家庭に侵入し、母親が家族を守ろうと戦う。けれども本作の家庭は既に崩壊している。

母ローラ(サリー・ホーキンス)は里子をいけにえにして、死んだ娘をよみがえらせようとする(タイトルは「彼女を取り戻す」の意)。里子とは父親を亡くしたばかりのアンディ(ビリー・バラット)とパイパー(ソラ・ウォン)の兄妹だ。

一見単純なストーリーだが