広大な国土を活用する「東数西算」
中国共産党はAI関連技術を国家の発展戦略の中核に据えている。そして、市場主導で整備が進む米国とは異なり、中国政府は施設の土地選定にも積極的に関与している。
地域住民からの抗議があるのかどうかはわからない。政府の検閲で表に出ていない可能性もある。
中国政府が掲げる基本構想は「東数西算」と呼ばれる。人口が集中する東部にインフラが偏るのではなく、広大で乾燥した人口の少ない西部地域へデータセンターや計算基盤の整備を進めるという考え方だ。
この戦略には、東部沿岸に集中しているデータセンターを西部へ分散させる狙いもある。中国東部沿岸には国内でも最先端のデータセンターが多く集まり、設備利用率も高い。
しかしチャンによると、沿岸部の都市では土地不足や建設コストの高さ、送電網の制約によって、さらなるデータセンターの建設や電力供給は困難になってきている。
一方、中国西部や中部では土地に余裕があり、大規模な風力・太陽光発電プロジェクトをデータセンターの電源として活用できる。
AIスタートアップのディープシークは最近、内モンゴル自治区ウランチャブで計画するデータセンター向けに上級運用エンジニアを募集した。
データセンターが集積すると地域の送電網に大きな負荷がかかり、高額な設備更新が必要になる場合がある。実際に、こうした更新費用が近隣住民の電気料金上昇につながったケースもある。
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