<「ビッグパートナー」と「スモールパートナー」 変わる米イスラエル関係について>

世界経済を混乱に陥れたアメリカとイスラエルによるイラン攻撃は、イスラエルが望む形では終わらなかった。

トランプ米大統領はホルムズ海峡の混乱を収め、原油市場と自国および世界経済への打撃を抑えることを優先。核問題を最終交渉の議題に残しつつも、イランの原油収入を一定程度認め、復興に民間資金を流し込む余地を残す条項さえも合意に盛り込んだ。

イラン経済を締め上げイスラム体制崩壊へと追い込む──長年そうしたシナリオを描いてきたイスラエルにとって最悪に近い幕引きだった。

イスラエル国内でも当初から、イランへの軍事攻撃が「戦術的成功」を収めても、国家安全保障上の「戦略的成功」に直結するとは限らないとの懸念はあった。

合意を受け、イスラエルの有力右派紙イスラエル・ハヨムは、今回のイスラエルの戦略的敗北を断罪したほか、民放の世論調査でも、イスラエルが勝利したと考える回答は11%にとどまった。

これは単なる世論の冷え込みではない。ネタニヤフ首相が30年近く掲げてきた対イラン戦略そのものへの不信であり、政権にとっては歴史的な誤算ともいえる。

さらに問題なのは、総選挙での勝利を至上命題とするネタニヤフがレバノンの親イラン組織ヒズボラへの攻撃を続けることで、トランプ政権との距離をさらに広げる可能性があることだ。

イスラエルのもろさ
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