明洞を支える買い物客の移り変わり
実は明洞はこの15年間で客層が何度も大きく変化している。かつては韓国の若者や日本人旅行者で賑わう繁華街だったが、東日本大震災の復興支援旅行と日韓関係の悪化、ウォン高が重なった2013年以降、日本人観光客が激減した。そこに代わって爆買い中国人観光客が急増した。
「明洞価格」が上昇して若い韓国人の明洞離れが起きたが、それに拍車をかけたのが新型コロナウイルスによる行動制限だった。海外渡航が制限され外国人旅行者に特化していた明洞はシャッター街と化していった。
新型コロナウイルスのパンデミックが収束すると韓国人が明洞に戻りはじめた。物価高騰に伴って周辺価格と明洞価格との差が縮まったのだ。2023年には日本人が戻りはじめ、2024年には東南アジアや欧米などさまざまな国の旅行者が訪れるようになる。2025年の訪韓外国人は過去最高の1894万人を記録、一方で外国人の急増により韓国人の明洞離れがはじまった。
データが示す明洞の買い物客
韓国観光公社の調査では、訪韓外国人の82%が明洞を訪問先として挙げており、韓国観光データラボ(韓国観光公社)とLGU+の携帯電話データ分析によると、2025年上半期に明洞を訪れた外国人観光客は約450万人と全国の観光地で最多だった。
一部の店舗では外国人が売上の80〜90%を占める例もあり、明洞が事実上、外国人主体の商圏になっていることは数字でも裏付けられている。また、訪れる外国人についても日本人や中国人が特に多いということはなく、さまざまな国や地域に分散している。
次のページ