イスラエルに圧力をかける手段
ただロセムは、重要な選挙が迫るネタニヤフとトランプはいずれも、現在の対立を政治的に利用する可能性があるとみている。
「2人が公の場で距離を置いてみせることが、政治的にプラスに働くかどうか。それを判断するのはまだ早い」とロセムは語る。「ただしネタニヤフも、おそらくトランプも、世論の動きには非常に敏感だ。政治的に利用できると判断すれば、誰よりも早くそれを見抜くだろう」
トランプとネタニヤフの関係が今後さらに悪化するかどうかは、意外にもイランの出方に左右される可能性がある。とりわけ外交交渉が進展した場合、その影響は大きくなりそうだ。
「皮肉なことに、2人の関係の行方を決めるのは最終的にイランかもしれない」とロセムは語る。
「イランが米国に対して強硬姿勢を維持する限り、トランプとネタニヤフは足並みをそろえ続けるだろう。しかしイランが米国との本格的な合意に向けて動き出せば、それは両首脳の関係にとって最大の試練になる可能性がある」
イランの国際問題アナリスト、ハッサン・ベヘシュティプールは、米国にはイスラエルに圧力をかける手段が数多く残されていると指摘する。そしてそれが、長期的な平和の維持を左右する重要な要素になり得るとの見方を示した。
「米国にその気があれば、武器供与の停止や国連安全保障理事会での拒否権行使を見送ることなどによって、イスラエルを抑制することは十分可能だ」とベヘシュティプールは本誌に語った。
ベヘシュティプールは、米国がより強力な圧力を行使する方法もあると指摘する。
次のページ