トランプはホルムズ海峡の通航再開が最優先
「トランプ大統領は戦争終結を望んでいるかもしれない。しかしネタニヤフは、イランの弾道ミサイルや無人機の戦力、兵器を保管する地下施設、さらにはミサイル生産能力に対してさらに大きな打撃を与えるまでは、戦闘を終わらせる考えはない」
トランプに「ネタニヤフ首相を抑制する能力があるのは間違いない」と、ロスは指摘する。この1年間の重要な出来事がその能力を証明しているという。
「それをもっと行使しないのは、彼は自分の利益になると判断した時だけその力を使うからだ」とロスは語った。「トランプがネタニヤフに圧力をかけるのは、ごく限られた場合に限られる。だが、必要だと判断した時には実際に行動している」
元駐イスラエル米国大使のダニエル・シャピロも、トランプとネタニヤフの溝は決して小さくないとみている。
シャピロは本誌に対し、「戦争開始以来、トランプとネタニヤフの利害は大きく異なる。それは米国とイスラエルの利害についても同じだ」と語った。
「トランプは戦争を終わらせたいと考えている。関心があるのは、ホルムズ海峡の航行の自由を確保し、イランの核開発計画に一定の打撃を与えたという成果を示すことだ。また、レバノンでの戦闘がイランとの協議に悪影響を及ぼすことも望んでいない」
一方でネタニヤフは、さらに戦闘を続けてイラン政権を弱体化させたいと考えている。
「ネタニヤフは実効性のある核合意が成立するとは考えていない。また、ヒズボラがイスラエルを攻撃した場合には、レバノンで大規模な報復攻撃を行える状態を維持したいと考えている」とシャピロは語った。