米中関係の次の10年をどちらの語彙で語るか

中国が今後もこの「提法」を繰り返し用いることは、ほぼ確実だ。そして興味深いことに、マルコ・ルビオ米国務長官はNBCのインタビューで、「戦略的安定は中国側が重視している1つであり、私たちも同意する」と述べている。

ただし、ルビオが語る「戦略的安定」は、あくまでも危機管理という英語圏の意味合いに近い。中国側の「建設的な戦略的安定関係」という3年先まで見据えた枠組み全体を、受け入れたわけではない。

つまり、本当の問題はここからだ。

アメリカは「戦略的安定」を聞こえの良い雰囲気にとどめるのか。あるいはこの言葉が、制度化された拘束力のあるものに変わっていくのか。

仮にそこまで至れば、中国は首脳会談のスローガンを超えた成果を手にする。競争には温度があり、許容範囲があり、どの時点で相手が一線を越えたかを判断する仕組みがあるという認識を、アメリカに文書で同意させたことになるからだ。

もっとも過去のパターンが繰り返されるなら、関係は言葉より行動で定義され、この表現もアメリカではいつの間にか使われなくなる可能性が高い。

米中関係の次の10年をどちらの語彙で語るか、その「提法」をめぐる争いは、中国が一歩先んじる形で始まった。アメリカは自分たちが何に同意したのか十分に理解しないまま、先に言葉を発してしまったようだ。

From thediplomat.com

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