多くの分野でブレーキがかかるなか、じっくり長く興味や好奇心を持って物事を楽しむことを大切にする取り組みが増えるのではないかと予想しています。現在よりももっと長期的なスケールでビジネスを育てるノウハウが発達していくかもしれません。長期評価の方法論が発達すると、無形資産への投資がビジネス成長につながるといったロジックや、長期投資のほうがビジネスが豊かになるというように、経営や投資の考え方が変わるかもしれません。

この本では評価方法には言及できていないのですが、「長い目での評価にかなう実践法」を書いたつもりです。人間の興味や内発的動機にどう投資するのか、それを軸に成長し続ける組織をどう作るか。その実践法を先に書いてしまったような感じです。

──そうなると、答え合わせは5年後、10年後に。

そうなるかもしれないです。僕は「2025年に言ったじゃん」と言う準備をしています。

たとえば、3ヶ月程度の組織変革プロジェクトの成果を報告するなら、「こういうコミュニケーションが増えた」「理念浸透理解度のサーベイの数値がこんなに上がった」といったことは言えるのですが、それはあくまでプロジェクトの説明責任としての成果にすぎません。本質的には、何年もかけて、じわじわ土を耕していって、きちんと実り続けるエコシステムを形成していくことが重要です。

先ほどの社内放送局も、「この放送で何の効果があがったのか」とすぐに説明することはできないけど、複利のようにじわじわ効いていくものなのではないかと思っています。

旧来の評価基準では評価できないということが重要
【関連記事】