トランプ政権下で人々は集団行動の意義を見失った。私自身、13年間続けた菜食主義を20年秋にやめたのは、組織や個人が協力してパンデミックに立ち向かえない現実に、個人の犠牲がより良い世界に貢献できるという信念が薄れたからでもあった。

公益より個人の自由を重視する社会では、責任ある行動を取る意欲がうせがちだ。

(高品質で持続可能な)スローファッションの縮図というのも毛皮の魅力。リアルファーのコートは哺乳類のライフサイクルに従って生産され、生産に専門知識が必要で、代々受け継がれるほど高品質とされている。

ファストファッション(3回の洗濯で毛玉ができて縫い目がほつれ数週間で流行遅れになる)以前の時代のたまものだ。

当面、流行に敏感な人々が着る毛皮はほとんどが安価な偽物だろう。それでも、深い幸福を感じにくい時代に官能の喜びに浸るには、それで十分なのだろう。

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