すぐ手に入る答えを探し求めている
いったい、どうしてこのような本が求められるに至ったか。こうしたマーケットが隆盛する背景には、これもしばらく前から続いている「雑談力」ブームと結び付いているように思える。適当に話を転がし、本題に入る前に場を温め、相手との関係をつくる力が今という時代には必要らしく、こうした本はそのネタ元になるのだろう。
「教養」を求めること自体に罪はない。だが、昨今のビジネスパーソンはとにもかくにも市場からさまざまな情報で圧迫され、すぐ手に入る答えを探し求めているように見える。成功の条件を探し、情報を収集し、必要な力を身に付け、止まることなく動き続けよ、と説かれる。情報に流されず、立ち止まって考えない限り、「学問、知識などによって養われた品位」が身に付くことなどないと思うのだが......。
鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情