盟友であるはずのプーチンの「裏切り」

おそらく、日米が一致団結して台湾問題に関与する強い意思を示したことによって、簡単に対抗できないと習政権が悟ったのであろう。日本を恫喝しても効果はなく、気候変動問題で揺さぶってもバイデン政権は動じない。彼らにはもはやバイデン政権と関係改善して懐柔していく以外の選択肢はない。

残された問題は、気候変動サミットに習主席自身が参加するかどうかである。日米首脳会談の後も中国側はしばらく参加を保留していたが、習主席は悩んでいたのではないか。日米首脳会談で「核心的利益」を傷つけられた直後にアメリカ主催のサミットに参加したら、「降参」の姿勢を晒し出すことになる。だが、参加しなかったらバイデン政権との関係をつなぎ止める手がかりの一つを失いかねない――中国国家主席にとってかなり難しい判断である。

しかし最後の最後で、盟友であるはずのプーチン露大統領の「裏切り」によって不参加という習主席の選択肢は奪われた。4月19日、ロシア大統領府はプーチン大統領が気候変動サミットにオンラインで参加すると正式に発表した。

「ギリギリの参加表明」という最後の選択肢

これで習主席は万事休す。バイデン政権へ降参だとみなされていても、サミットに参加する以外にない。だからこそ21日というギリギリのタイミングで、中国側は習主席の参加を発表した。習主席は結局、大事なメンツを顧みずサミットに参加する羽目になったのだ。

習主席がサミットで何かを語るのかはもはや重要ではない。重要なことはむしろ、日米会談の直後に中国の主席がアメリカの招待に応じてアメリカの政権が主催するサミットに参加したことにある。それはバイデン政権に対する習主席の「屈服」を、そして中国が日米による台湾問題の関与を事実上容認してしまったことを意味する。

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