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【オイルマネー】トランプの「お礼外交」...? サウジの6000億ドル超投資、その見返りは「ステルス戦闘機」

US-Saudi Deal Alarms Israel

2025年11月26日(水)18時33分
ブレンダン・コール

F35

NICHOLAS RUPIPERーU.S. AIR FORCE (INSET)

その一方で、元イスラエル諜報機関高官のヨシ・アルフェルは18日、「アメリカもイスラエルもサウジアラビアも、非常に戦略的思考に欠ける指導者が統治しているため、今後の影響は予測が難しい」と語った。

UAEのF35は納品待ち

イスラエルにとっては、納品まで数年かかるF35よりも、パレスチナ自治区ガザや、パレスチナの国家承認、そしてサウジとの国交正常化といった目先の問題のほうが重要だと、アルフェルは言う。


従って「F35(のサウジへの売却)がイスラエルの軍事的な質的優位に与える悪影響は、許容範囲と受け止められるだろう」と、アルフェルはみる。

「だが、裕福だが残虐な絶対君主独裁国家であるサウジアラビアに悪意ある支配者が登場したり、ハマスなどのイスラム過激主義勢力が地域にはびこったり、トランプが強硬路線に走ったりすれば、サウジアラビアのF35獲得は全く異なる意味を持つことになる」とアルフェルは言う。

とはいえ、実際にF35が納品されるまでには長い時間がかかる。例えば、アラブ首長国連邦(UAE)は、5年前にアメリカからF35の売却を受けることで合意したが、まだ最初の納品を待っている。

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