最新記事
英王室

敗訴ヘンリー王子、巨額「裁判費用」の悪夢...最大2000万ドルも 「Netflixで稼いだ金を全部つぎ込むようなもの」

Prince Harry Could Lose Up to $20 Million if All His Lawsuits Fail—Lawyer

2023年6月3日(土)20時00分
ジャック・ロイストン

ヘンリー王子が抱える6つの訴訟

5月23日に下された最初の敗訴によってヘンリーに請求される金額は、控えめなものになるだろう。内務省は今のところ、8000ポンド(1万ドル弱)程度と見積もっている。

ただし、最初の訴訟が「最も安い」ものになることはわかっていた。その準備作業の多くが、同じ問題で内務省を相手取って起こした別の訴訟の内容と重なっていたためだ。

その訴訟は現在進行中だ。大衆紙ザ・サンが情報公開法に基づいて情報開示請求を行ったところ、まだ本格的な審理が始まっていない2月の時点で、政府側の費用だけで36万ドルに達していることが判明している。

ヘンリー王子の望みは内務省に、「警察による護衛を取り上げる」という判断を再考させることだ。しかし、政府の弁護団が過去に提出した書類を本誌が確認したところ、再考するつもりがあるようには見えない内容だった。「この訴訟にかかる費用と、本来なされるべきではなかった訴えに対応するための費用を、国庫で負担する必要はないはずだ」と、そこには書かれている。

ヘンリー王子はまた、英国最大級の新聞社3社を相手取り、電話の盗聴をはじめとする違法行為に関する3つの訴訟を進行させている。具体的には、メディア王ルパート・マードック傘下でザ・サン紙などを発行する「ニューズ・グループ・ニュースペーパーズ」、デイリー・メール紙などを発行する「アソシエイテッド・ニュースペーパーズ」、そして、デイリー・ミラー紙などを発行する「ミラー・グループ・ニュースペーパーズ」だ。

ヘンリー王子は6月前半、初めて証言台に登り、ミラー・グループの弁護士から敵意に満ちた質問を受けることになる。現代の英国王室関係者が証言台に立つのはこれが初めてだ。

ミラー・グループの審理だけでも、6週間は続くことになっている。ヘンリー王子が請求される費用は週50万ポンド(約8700万円)に達する可能性があり、「もし勝訴したとしても、おそらく30万ポンドしか回収できないだろう」とスティーブンズは見ている。

「つまり、たとえ勝訴しても、彼は6週間にわたって週20万ポンドの損失を出し続けることになる。ネットフリックスの契約1本分だ。簡単に言えば、彼はネットフリックスで稼いだ金を、すべて(裁判費用の)赤字の穴埋めに充てているような状態だ」
(翻訳:ガリレオ)

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

イラン戦争、インフレと金利上昇招く可能性 JPモル

ワールド

イラン外務省報道官、停戦案への回答を仲介国に伝達

ワールド

アングル:イランはホルムズ海峡封鎖解除せずと米情報

ワールド

中東情勢の影響読み切れず、足元の景気・賃上げには手
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 3
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙の2大テーマでAI懸念を払拭できるか
  • 4
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 5
    地面にくねくねと伸びる「奇妙な筋」の正体は? 飛行…
  • 6
    トランプ、イランに合意期限「米東部時間6日午前10時…
  • 7
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 8
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 9
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 10
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 7
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 8
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 9
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 10
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中