最新記事

動物

「もふもふ」OK! 米空港で旅行者を癒すセラピー犬増加中

2017年9月11日(月)16時20分
松丸さとみ

Lucy Nicholson-REUTERS

<ここ数年、テロの脅威でセキュリティが厳しくなるなか、空港はますますストレスを感じる場所になっている。そうした状況への対応策として、笑顔をもたらしてくれるセラピー犬を取り入れる空港が増えている>

フェニックス空港でも9月、試験的に導入へ

飛行機に乗る時に緊張してしまうこと、あなたはないだろうか。緊張はしなくても、長距離フライトでストレスを感じてしまうことはあるかもしれない。そんな人を癒してくれる「セラピー犬」が出迎えてくれる空港が米国やカナダなどにはあるらしい。米国アリゾナ州にある国際空港でも9月4日、セラピー犬が試験的に導入された。

USAトゥデイによると、今回セラピー犬が導入されたのは、アリゾナ州最大の国際空港フェニックス・スカイ・ハーバー空港のターミナル4。訓練を受けたセラピー犬20匹が、ハンドラー(この場合は飼い主)とともに施設内を巡回する。

活動範囲は、手荷物受取所や搭乗ゲートなど、セキュリティ・チェックの先にあるエリアも含まれる。9時〜、13時〜、17時〜の2時間シフト制とのことなので、セラピー犬に会いたい場合はこの時間を狙うようにしよう。ただし、旅行客が少ない土曜日はお休みらしいのでこちらも注意だ。

セラピー犬の犬種は、プードルのミックスからイングリッシュ・シープドッグなどさまざまだ。一見でセラピー犬と分かるように、ハンドラーとお揃いのブルーのベストを着用している。

空港内で活動する犬というと、警察犬や麻薬犬など「仕事中なので触ってはいけない犬」だ。しかしフェニックス・スカイ・ハーバー空港のセラピー犬の場合は、青いベストに「Pet me(なでなでして)」と書いてあり、癒してもらうために積極的にもふもふしに行っていいらしい。

ストレスを受けがちな旅を笑顔に

このプログラムは、フェニックス・スカイ・ハーバー空港で17年前に始まったナビゲーター・ボランティア・プログラムから派生したものだという。ボランティアのマッチングサイト「VolunteerMatch.org」によると、ナビゲーター・ボランティア・プログラムとは、1日10万人に上る同空港の利用客に案内や情報を提供する他、アシスタントなどを行うプログラムのようだ。

フェニックス・スカイ・ハーバー空港の顧客サービスマネージャーのミスティ・シスネロス・コントレラス氏はUSAトゥデイに対し、「空港は時にストレスを感じるような状況になる、他に類のない場所だと私たちは理解している」と言い、この空港を利用する旅行者にとってポジティブな旅行体験を作りたかった、と説明した。

なお、同空港はペットフレンドリーで、ペットを連れて旅行する人のために、空港内にはペットが運動する場所、水を飲む場所、トイレを済ませる場所など、9つの施設がある。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ウクライナ安全保障に欧州主導の平和維持部隊 10カ

ビジネス

米ボストン連銀総裁、FRB利下げ支持も「ぎりぎりの

ビジネス

米NY連銀総裁「FRBは今後の対応態勢整う」、来年

ビジネス

カナダCPI、11月は2.2%上昇で横ばい コアイ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 5
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 8
    「職場での閲覧には注意」一糸まとわぬ姿で鼠蹊部(…
  • 9
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 5
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 9
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中