最新記事
医療

「神童」の能力だが、認知症の老人でもある...AIが人間の医師には「絶対勝てない」理由

THE AI WILL SEE YOU NOW

2025年3月19日(水)14時48分
アレクシス・ケイザー(医療担当)
手術をするAIロボット医師

VesnaArt-shutterstock

<AIは既に医師免許試験で高得点をマークするなど人間の医師に取って代わる日が近いと言われているが、人間の医師に比べて「圧倒的に欠落している能力」がある>

AI(人工知能)は、臨床医よりも正確な判断ができるようになった。AIが人間の医師に取って代わる日も遠くない──。そんなことが最近言われるようになった。

2022年11月に大規模言語モデル(LLM)を活用した対話型AI「チャットGPT(ChatGPT)」が発表されると、MCAT(医学大学院進学適性試験)や米医師免許試験(USMLE)の合格ラインを超えたとか、分野によっては専門医よりも正確な診断を下し、患者の満足度も高いといった研究結果が相次いで発表された。


それならAIの認知能力を人間向けのテストで調べてみようじゃないかと、イスラエルのハダッサ医療センターの神経学者ロイ・ダヤンら3人の研究チームは(面白半分で)考えた。

それもアメリカ大統領のメンタル面の適性を調べるときにも使われる検査を用いるのだ。すると、世界を席巻するこのテクノロジーに「現実的な欠陥」があることが分かったと、ダヤンは言う。

研究に参加したのはダヤンのほか、やはりハダッサ医療センターの認知機能の専門家であるベンヤミン・ウリエルと、テルアビブ大学のデータ科学者ガル・コプレウィッツだ。

3人は、5つのメジャーな生成AI(GPT-4、GPT-4o、クロード、ジェミニ1、ジェミニ1.5)に、世界的に使われているモントリオール認知評価検査(MoCA)をやらせてみた。

メンバーシップ無料
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:5年目迎えたウクライナ戦争、戦車が消えド

ビジネス

パラマウント、WBD買収へ 第3四半期完了の見通し

ビジネス

米国株式市場=下落、ダウ521ドル安 イラン緊迫や

ビジネス

NY外為市場=ドル軟調、155円台後半 イラン情勢
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力空母保有国へ
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石が発見される...ほかの恐竜にない「特徴」とは
  • 4
    ウクライナが国産ミサイル「フラミンゴ」でロシア軍…
  • 5
    がん治療の限界を突破する「細菌兵器」は、がんを「…
  • 6
    トランプがイランを攻撃する日
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「努力が未来を重くするなら、壊せばいい」──YOSHIKI…
  • 9
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 10
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 3
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 6
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 7
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 8
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 9
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中