最新記事
インターネット

「男性グループチャット」が孤独に悩む男性を救う・最新研究

Boys' Chat: All a Guy Needs

2023年5月28日(日)14時15分
イアン・レックリトナー(ライター)

「依存症、抑鬱、家族間の対立、子供時代のトラウマ、生と死といった深刻な精神衛生上の問題をお互いが経験する際の支援ネットワークの働きをしている」と、私のグループのメンバーで29歳のジャクソンは言う。

メンバーは家族も同然

グループチャットを日記代わりにすることには確かに一種の浄化作用があり、日記は精神衛生にいいことが分かっている。

私とは別のチャットをやっている35歳のマイケルは、特に男性がグループ形式を心地よく感じる理由はほかにもあるのではと考えている。

「チャットでシェアした内容はほかで話さないという暗黙の了解がある。男性は女性と違って同性の友人と長電話で感情を打ち明ける習慣がない。文章で自分の考えをシェアするほうが心理的距離があり、皮肉にもそのおかげで、男同士が安心して言いたいことを言える」(男性は精神疾患の治療を受けようとする傾向が女性よりはるかに低い)。

この気軽さが、真剣なやりとりの最中に誰かが飛び入りでミームを投稿しても平気な一因かもしれない。

「ソーシャルメディアなどで大量に生成されるばかげたコンテンツのデータストリームと並行するこうした真剣さは、全て現代の男同士の友情の奇妙な表現方法」だと、ジャクソンは言う。

奇妙だが、有効でもある。19年の研究によれば、グループチャットに費やす時間と人間関係の質や自尊心には相関があり、21年の研究では家族のグループチャットが「家族の機能と幸福度の高さに関連している」ことが分かった。

大学時代のルームメイトたちと私は家族ではないが、今はチャットのおかげで家族同然だ。確かに表面的には、私の生活はパンデミック中の孤独な日々とそう変わらない。相変わらずほとんどの時間を自宅で独りで過ごしている。

でも、もう孤独感はない。友人たちがメッセージの届く距離にいて、ミームや狂気や自分たちの精神を分析することに熱中していると分かっていれば、男はそれで十分だ。

©2023 The Slate Group

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

南アランド、22年以来の高値 一時1ドル=16ラン

ビジネス

欧州委、XのAI「Grok」を調査 性的画像生成巡

ワールド

訂正-中国、制服組トップら軍高官2人を重大な規律違

ビジネス

独貯蓄銀行協会、26年GDPを1%増と予測
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 6
    「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より…
  • 7
    「20代は5.6万円のオートロック、今は木造3.95万円」…
  • 8
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 9
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 10
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 7
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中