最新記事
食事法

感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明らかに【最新研究】

Scientists Reveal Diet That Fights Off Life-Threatening Infections

2025年1月18日(土)09時20分
ハティ・ウィルモス

「食物繊維は体内で消化されないために大腸まで運ばれ、発酵として知られるプロセスを通じて腸内細菌が分解します。健康な人の腸内に多く見られる細菌の一部は、食物繊維を利用して短鎖脂肪酸(short-chain fatty acids:SCFA)と呼ばれる有機酸を作り出します。これが炎症を抑えたり、腸の粘膜を強化する効果があります。また、この化学物質そのものが腸内環境を整え、有害な細菌が増殖しづらくする可能性もあります」

そのため野菜、豆類、全粒穀物などの食物繊維の摂取量を増やすことが、これらの有用な腸内細菌の成長を促し、有害な細菌の過剰な増殖を防ぎ、感染症のリスクを減らす可能性が高いと結論づけている。


 

また、腸内に存在する172種類の腸内細菌が病原性の腸内細菌科と共存していることも発見された。これは、食品やサプリメントに含まれているプロバイオティクスを摂取して、有害な細菌を駆除しようとしても効果が薄い可能性があることを示唆している。現時点で具体的に推奨をすることは時期尚早とした上でアルメイダ博士は次のように述べる。

「私たちと既存の研究からは、食事が腸の健康に関与していること、そして食物繊維が有害な細菌の増殖を抑えるのに重要な役割を果たす可能性があることを示唆しています。しかし、どの種類の食物繊維が最も効果的で、どの程度摂取すべきかについては、さらなる研究が必要です」

本研究は、オンラインジャーナル「Nature Microbiology」に1月12日に発表された。


【参考文献】
Yin, Q., da Silva, A. C., Zorrilla, F., Almeida, A. S., Patil, K. R., Almeida, A. (2024).Ecological dynamics of Enterobacteriaceae in the human gut microbiome across global populations, Nature Microbiology.

ニューズウィーク日本版 イラン革命防衛隊
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月24号(3月17日発売)は「イラン革命防衛隊」特集。イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国首相、フォーラムで一段の経済開放約束 日本企業

ワールド

G7、エネ供給支援へ必要な措置講じる用意 外相声明

ワールド

トランプ氏、米空港にICE捜査官派遣と警告 予算巡

ワールド

トランプ氏、イランに48時間以内のホルムズ開放求め
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記者に、イスラエル機がミサイル発射(レバノン)
  • 3
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 ──「成功」が招く自国防衛の弱体化
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    人気セレブの「問題ビデオ」拡散を受け、出演する米…
  • 6
    スウェーデン次期女王ヴィクトリア皇太子、陸軍訓練…
  • 7
    「筋力の正体」は筋肉ではない...ストロングマンが語…
  • 8
    トランプ政権の「大本営」、イラン戦争を批判的に報…
  • 9
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 10
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 9
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 10
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったの…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中