最新記事
MLB

「佐々木なしでもMLB最高の先発投手陣...」それでも佐々木朗希が大谷のいるドジャースを選んだ理由とは?

ELECTRIC MAN

2025年3月19日(水)16時00分
ジョシュ・レビン(スレート誌ポッドキャスト担当・作家)
佐々木はシンシナティ・レッズとのオープン戦でMLB初の実戦に登板。投球内容には相手の打者から驚きの声が漏れた

佐々木はシンシナティ・レッズとのオープン戦でMLB初の実戦に登板。投球内容には相手の打者から驚きの声が漏れた(3月4日) BRANDON SLOTER/GETTY IMAGES

<けがに悩まされてきた投手に必要なのは、施設と投手陣の整った球団での「スロースタート」?>

野球アナリストが警告と自戒を込めて使う言葉がある。「投手の有望株などというものは存在しない」

現代の野球選手の才能を否定しているわけではない。ただ人間の腕は、時速160キロのボールを投げるようにはできていない。そんな投球を試合ごと、シーズンごとに繰り返せば、けがはまず避けられないという事実を認めた言葉だ。


最もけがをしやすいのは、しばしば最も才能のある投手たち──最も速く投げ、最も強い推進力をその腕から生み出せる選手だ。そして新たにロサンゼルス・ドジャースに加入した佐々木朗希は、世界で最も才能のある投手かもしれない。

佐々木はただの有望株ではなく、高校時代からセンセーションを巻き起こしていた。千葉ロッテマリーンズに所属していた2022年には、1人の走者も出さない完全投球を17イニング連続で記録。だが、その前からドジャースのスカウトは彼が最高の投手になる可能性があるとみていた。

鋭く落ちた後、左右どちらにも変化する佐々木のスプリッターは、日本でもアメリカでもほとんど誰にも打たれない。彼は3月4日、シンシナティ・レッズとのオープン戦でMLB初の実戦登板に臨んだ。試合後、レッズの打者は佐々木の投球を「衝撃的」と評している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

独ZEW景気期待指数、12月は45.8に上昇 予想

ワールド

ウクライナ提案のクリスマス停戦、和平合意成立次第=

ビジネス

EUの炭素国境調整措置、自動車部品や冷蔵庫などに拡

ビジネス

EU、自動車業界の圧力でエンジン車禁止を緩和へ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 9
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中