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豪野党・自由党、ネットゼロ政策撤回 エネルギー価格抑制を優先

2025年11月13日(木)16時12分

Christine Chen

[シドニー 13日 ロイター] - オーストラリアの保守系野党・自由党は13日、2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロ(ネットゼロ)にする政策を撤回した。総選挙で勝利した場合は、エネルギー価格の引き下げを優先すると表明した。

この問題を巡っては、数カ月にわたり、党内で穏健派と右派が対立していた。地方レベルで連立する国民党と足並みをそろえる形となった。

自由党のスーザン・リー党首は、政権を奪還した場合は、労働党政権の環境・エネルギー政策を撤廃し、排出削減目標や再生可能エネルギー導入目標を廃止すると述べた。パリ協定からは脱退しないとしている。

リー党首は会見で「自由党は、まずは手頃なエネルギー価格を優先することを決めた」とし「技術、選択、自主的な市場を通じてネットゼロを実現できるなら歓迎する」とした。

自由党の計画には、石炭火力発電所の早期閉鎖見送り、原子力発電の解禁、新たなガス供給・インフラへの投資拡大が盛り込まれている。

リー党首は、ネットゼロを追求しないとしつつも、排出量は「他の先進国並みに」減少していくとし「技術が許す限り迅速な」削減を目指す方針を示した。

自由党は2021年、スコット・モリソン前首相の下で2050年ネットゼロを公約に掲げていたが、5月の総選挙で労働党に大敗し、方針を巡る論争が再燃していた。

ロイター
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