ＷＥＦ総裁が「3つのバブル」警告、仮想通貨・ＡＩ・債務

写真は世界経済フォーラム（ＷＥＦ）のボルゲ・ブレンデ総裁。1月、スイスのダボスで撮影。REUTERS/Yves Herman

Oliver Griffin

[サンパウロ ５日 ロイター] - 「ダボス会議」開催で知られる世界経済フォーラム（ＷＥＦ）のボルゲ・ブレンデ総裁は５日、金融市場で人工知能（ＡＩ）を含めた「３つのバブル」が発生している可能性を世界は警戒すべきだと警告した。

ブラジルを訪れているブレンデ氏は記者団に「現在バブルが進行していてもおかしくない。まず暗号資産（仮想通貨）バブル、２つ目はＡＩバブル、そして３つ目は債務バブルになるだろう」と語り、各国政府は１９４５年以降で最も借金が膨らんでいると付け加えた。

ＡＩについてブレンデ氏は、生産性を大幅に向上させ得る半面、多くのホワイトカラー層に脅威をもたらす恐れがあると指摘した。

その上でアマゾン・ドット・コムやネスレといった大手企業による最近の人員削減発表に言及し、最悪の場合、米国で製造業衰退とともに生まれた「ラストベルト」が、ＡＩによって簡単に代替できる多数のホワイトカラー労働者を抱える大都市にも発生しかねないと述べた。