ベトナム、25年成長率目標8%以上に引き上げ 中国接続鉄道計画を承認

2月19日、ベトナム国会は今年の経済成長率目標を8%以上に引き上げる政府の提案を承認した。ハノイの国会前で2024年5月撮影(2025年 ロイター/Francesco Guarascio)
[ハノイ 19日 ロイター] - ベトナム国会は19日、今年の経済成長率目標を8%以上に引き上げる政府の提案を承認した。同国初の原子力発電所や中国につながる鉄道路線の建設など主要インフラプロジェクトを推進する方針も決めた。
従来の成長率目標は6.5─7.0%だった。
政府は国会への報告書で「成長が加速しても、引き続きマクロ面の安定を確保しインフレを抑制する必要がある」と述べた。今年のインフレ率は4.5─5.0%に抑えるとした。
国会は、ベトナム北部の主要港と中国を結ぶ新たな鉄道建設を支持する決議を可決した。このプロジェクトは事業費が83億ドルと見積もられ、一部を中国政府からの融資で賄う。
原発開発に関する政策を承認。原発第1号は2031年末までに建設される予定だ。
米実業家イーロン・マスク氏の衛星通信会社スターリンクが現地法人の完全所有した状態でベトナム国内で衛星インターネット・サービスを提供することを認める規則や、半導体産業に参入する地元企業に金融支援する計画も承認した。
さらにコスト削減と行政効率の向上に向け、政府機関を統廃合する官僚機構改革計画を承認した。