ニュース速報
ワールド

再送-イスラエルのガザ攻撃は「ジェノサイド」、アムネスティが批判

2024年12月06日(金)02時54分

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは5日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザでの戦闘においてパレスチナ人に対しジェノサイド(民族大量虐殺)を行ったとして非難する報告書を公表した。写真は4日、ガザ地区中央部で撮影(2024年 ロイター/Ramadan Abed)

(見出しを修正して再送します)

Stephanie van den Berg

[ハーグ 5日 ロイター] - 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは5日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザでの戦闘においてパレスチナ人に対しジェノサイド(民族大量虐殺)を行ったとして非難する報告書を公表した。

イスラエル外務省の報道官は、報告書について「全くの偽りで、うそに基づくねつ造だ」とXに投稿し、強く否定した。

アムネスティは、数カ月にわたりイスラエル当局者の100以上の発言や事件を分析した結論だと主張。ナチスによるユダヤ人大量虐殺を受けて1948年に採択されたジェノサイド条約で禁止されている5つの行為のうち、殺りく、深刻な身体的・精神的加害、集団の物理的破壊につながる生活環境の意図的な破壊、の少なくとも3つがイスラエルにより行われたと結論付けた。

アムネスティのイスラエル支部は、ジェノサイドが行われているとは考えていないものの、ガザでの殺りくと破壊が「恐ろしいレベル」に達しているとして人道に対する罪の可能性について調査するよう呼びかけた。

アムネスティ・インターナショナルのカラマール事務局長はオランダのハーグで記者団に対し、今回の結論は「軽々しく、政治的もしくは選別的に」導かれたものではないとし、「半年間にわたる綿密な調査の結果、ジェノサイドが行われていることに疑いの余地はない」と語った。

ガザ保健当局によると、2023年10月以降のイスラエルの軍事作戦で4万4500人以上のパレスチナ人が死亡し、多数の負傷者も出ている。

一方、イスラエルは、ジェノサイドを繰り返し否定し、越境攻撃を仕掛けたイスラム組織ハマスに報復する権利があると主張している。

ガザで続く戦闘を巡っては、国際刑事裁判所(ICC)が今年11月下旬、人道に対する罪の疑いで、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相に逮捕状を出している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中