ガザで国連車列一時足止め、イスラエル「パレスチナ人容疑者」の疑い
イスラエル軍は9日、パレスチナ自治区ガザ北部で国連の車列を足止めしたと発表した。写真はガザ北部ジャバリアにある国連の支援物資配給センター外で8月撮影(2024年 ロイター/Mahmoud Issa)
[国連/エルサレム 9日 ロイター] - 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリーニ事務局長は、パレスチナ自治区ガザ北部で9日にイスラエル軍によって8時間以上足止めされていた国連の車列が解放されたと明らかにした。
イスラエル軍は数人の「パレスチナ人の容疑者」がまぎれているとの情報を受け尋問のため、車列を足止めしたと発表していた。
ラザリーニ氏はXへの投稿で「車列はワディ・ガザの検問所を通過した直後に銃を突きつけられて停止させられ、国連職員を拘束すると脅された。国連の装甲車両はブルドーザーで大きな損傷を受けた」と説明。
「職員と車列は全て解放され、国連の拠点に無事に戻った」と語った。
ガザ地区では、ポリオ(小児まひ)予防接種のためイスラエルとイスラム組織ハマスが戦闘休止で合意。イスラエル軍報道官は、足止めした国連の車列はポリオワクチンの運搬が目的ではなく、国連職員の入れ替えに使われたとしていた。
ラザリーニ氏はイスラエルの説明に異議を唱え、車列はガザ市とガザ北部でワクチン接種を実施するため目的地に向かっていたと述べた。また、10日にガザ北部で接種が再開されるかどうかは不明だとした。