米航空会社、燃料費高騰が重しに 交戦長期化なら業績打撃も
米イスラエルによるイラン攻撃を受けた原油価格急騰が米国の主要航空会社の重しとなっている。各社は燃料費のヘッジをしていないため、交戦が長期化して今後数カ月間にわたり高値が続けば、損益率の下振れリスクに直面しそうだ。2014年10月、イリノイ州シカゴのオヘア空港で撮影(2026年 ロイター/Jim Young)
Shivansh Tiwary Doyinsola Oladipo
[6日 ロイター] - 米イスラエルによるイラン攻撃を受けた原油価格急騰が米国の主要航空会社の重しとなっている。各社は燃料費のヘッジをしていないため、交戦が長期化して今後数カ月間にわたり高値が続けば、損益率の下振れリスクに直面しそうだ。2万便以上の欠航や数千人の乗客足止めに加え、経営上の新たな課題となる可能性がある。
燃料価格はこの1週間で約15%上昇。航空会社にとって燃料費は人件費に次ぐ大きな経費で、営業費用の20─25%程度を占める。米航空会社の多くは過去20年間で燃料費のヘッジを相次いで停止。2025年にはサウスウエスト航空も、費用がかかり信頼性に欠けるとして取りやめた。一方、欧州やアジアの航空会社はヘッジを続けている。
石油価格情報サービス(OPIS)によると、現在の平均燃料価格は1ガロン当たり2.83ドル。S&Pグローバルエネルギーの「プラッツ」によると、米国のメキシコ湾岸地域のスポット燃料価格は5日、1ガロン当たり4.12ドルにまで上昇し、22年6月以来の高水準となった。
各社の報告書によると、燃料価格が1ガロン当たり0.01ドル上昇するごとに、年間の燃料費はデルタ航空で約4000万ドル、アメリカン航空で約5000万ドル、サウスウエストで約2200万ドルそれぞれ増加する。ロイターの計算では、燃料価格が年間を通じて高水準で推移した場合、ユナイテッド航空を含めた大手4社の追加燃料コストは合計58億ドルとなるとみられる。
モルガン・スタンレーのアナリストは、米航空会社が引き続きヘッジを採用せず、燃料価格の上昇が長期間続いた場合にだけ、利用者にコストを転嫁するとの見方を示した。
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