NY市場サマリー(19日)ドル155円付近 株反落 長期金利低下 原油6カ月半ぶり高値
<為替> ドルが4日続伸した。この日発表の経済指標が経済の安定化を示唆したことを受け、連邦準備理事会(FRB)が当面金利を据え置く余地があることが示された。
労働省が発表した新規失業保険週間申請件数は前週比2万3000件減の20万6000件と予想以上に減少し、労働市場の安定化を反映した。
FXストリートのシニアアナリスト、ジョセフ・トレヴィザーニ氏は「これは高金利に苦しんでいる経済には見えない」と指摘。米政権からの利下げ圧力がある中、その圧力が実際に影響を及ぼすのは5月以降になるとの見方を示した上で「現時点ではこのデータに明確なトレンドはない」と述べた。
主要通貨に対するドル指数は0.19%高の97.88。ドルの4日続伸は1月序盤以来最長となる。
一方、ユーロは0.14%安の1.1766ドル。2日続落となった。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が18日、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が来年4月の仏大統領選前に退任することを希望していると報じたことを受け、一時ユーロの下落率は、1日としては1月30日以来の大きさとなった。
CMEのフェドウオッチによると、市場はFRBが少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げを行う確率が50%超となるのは、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)になるとみている。
FRBが18日に公表したFOMC議事要旨では、政策金利の据え置きでおおむね見解が一致していたものの、今後の方向性については意見が分かれていたことが分かった。
ドル/円0.06%高の154.92円。
英ポンドは0.25%安の1.3457ドル。
イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のキャサリン・マン委員は、今週発表された英国のインフレ指標について、「良い数字」だったが、基礎指標はイングランド銀が期待していたほど改善しなかったと述べた。
<債券> 国債利回りがまちまちの動きとなり、最近のレンジの下限付近で推移した。市場では米連邦準備理事会(FRB)の政策見通しが引き続き注目される中、財務省が実施した90億ドルの30年物インフレ連動債入札には強い需要が集まった。
トレーダーらが経済の強さやFRBの利下げ再開時期を見極める中、国債利回りはここ数週間、変動幅を拡大している。
マニュライフ・インベストメント・マネジメントの米国金利責任者、マイケル・ロリツィオ氏は、経済成長率が従来予想よりもはるかに高くなるとの見通しから、利回りは最近のレンジの上限を拡大したと述べた。しかし、こうした期待が薄れると、利回りは再び低下し、レンジの下限で値固めの動きとなった。
「経済全体の上昇ポテンシャルと潜在的な結果の幅は、数週間前に考えていたよりも限定的だ。だからこそ、4.20%の抵抗線がサポート線となり、そして現在は4.10%が徐々にサポート線となっていると思う」と述べた。
米10年国債利回りは、終盤では0.4ベーシスポイント(bp)低下の4.077%だった。1月20日には4.313%まで上昇したが、17日には11月28日以来の低水準となる4.018%まで低下していた。
2年債利回りは0.8bp上昇し3.468%となった。17日には4カ月ぶりの低水準となる3.385%を付けていた。
2年債と10年債の利回り格差は約1bp縮小し、60.5bpとなった。
次の主要な経済指標は、20日に発表される12月の個人消費支出(PCE)価格指数だ。
財務省がこの日実施した30年物インフレ連動国債の入札では、強い需要が確認された。
最高落札利回りは2.473%で、入札前の取引水準を約2bp下回る水準だった。応札倍率は2.75倍に達した。
<株式> 反落して取引を終えた。プライベートエクイティ(PE)関連株が売られたほか、エヌビディアやアップルの下げが重しとなった。一方、決算を好感した工業株への買いは下げ幅を抑制した。
オルタナティブ資産運用会社のブルー・アウル・キャピタルは、債務管理と資本還元のため14億ドルの資産を売却し、クレジットファンドの一つで償還を凍結すると発表した。
これを受け、信用の質や貸し手のソフトウエア企業に対するエクスポージャーを巡る懸念が強まった。ブルー・アウルが大きく下げたほか、アポロ・グローバル・マネジメント、アレス、KKR、カーライル・グループも軒並み売られた。
エヌビディアとアップルも下落し、S&P総合500種の重しとなった。
人工知能(AI)関連ハイテク株はここ数カ月、割高感や巨額投資を巡る懸念を背景に不安定な展開が続いている。ソフトウエアから運輸まで幅広い業界でもAIの急速な進歩がビジネスモデルを揺るがすとの懸念が広がっている。
グローバルト・インベストメンツのシニア・ポートフォリオ・マネージャー、キース・ブキャナン氏は「市場はAIによってどの事業分野が大きな脅威にさらされているかを見極めようとしている」とし、「市場は誰もが勝者になるわけではなく、全ての期待が満たされるわけではないと認識しつつある」と述べた。
ウォルマートは1.4%安。今月1日に就任したジョン・ファーナー最高経営責任者(CEO)の下、2027年1月期通期の業績について保守的な見通しを示した。
農機大手ディアは11.6%急伸。第1・四半期決算が予想を上回り、通期利益見通しを引き上げたことを好感した。
米国とイランの軍事衝突への警戒感から原油価格が上昇し、S&Pエネルギー指数は0.6%高となった。
米労働省が発表した2月14日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比2万3000件減の20万6000件と、予想以上に減少し、労働市場の安定化を反映した。
市場は20日発表の個人消費支出(PCE)統計に注目している。 S&P500構成銘柄では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.5対1の比率で上回った。 米取引所の合算出来高は164億株。直近20営業日の平均は205億株。
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、 米イラン間の対立激化への懸念が根強い中、ドル高などを背景に売られ、反落した。
米イラン間の対立激化への懸念が強まる中、朝方はもみ合いとなった。
一方、米労働省が朝方発表した新規失業保険申請は2週連続で改善。これを受け、米長期金利が一時上昇。ドルが対ユーロで上昇し、ドル建てで取引される商品の割高感が意識され、売りにさらされた。その後は安値拾いを狙った買いなどが 入りプラス圏に浮上する場面があったものの、マイナス圏で引けた。
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、イラン情勢の緊迫化を背景とした供給混乱懸念が広がり、続伸。米国産標準油種 WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は中心限月の清算値ベースで昨年8月初旬以来約6カ月半ぶりの高値を付けた。
イランのファルス通信 は、イランとロシアの海軍が19日にオマーン湾とインド洋北部で合同演習を実施する計画だと報じた。加えて、米連邦航空局(FAA)が18日に示した情報によると、イラン は19日に同国南部でロケットの打ち上げを計画しているとし、航空管制情報(NOTAM、ノータム)を出したという。一方、米メディアは、米軍が早ければ今週末にもイラン を攻撃する準備を整えていると報じた。米国とイラン間の緊張が一段と高まる中、エネルギー供給が混乱するとの警戒感が広がり、原油は買い進まれた。
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