ECBレーン専務理事、インフレ低下予想に疑問 最近の上振れを指摘
欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン専務理事は3日、ユーロ圏のインフレ率が最近「上振れサプライズ」を見せており、来年初めのインフレ低下というECBの予想に疑問が生じていると述べた。2024年6月、英ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Anna Gordon)
[フランクフルト 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン専務理事は3日、ユーロ圏のインフレ率が最近「上振れサプライズ」を見せており、来年初めのインフレ低下というECBの予想に疑問が生じていると述べた。
ユーロ圏20カ国のインフレ率は今年大半、ECBの目標である2%付近で推移していたが、過去数カ月間の物価上昇率の一部は予想を上回った。
レーン氏は、「インフレリスクは一方向ではなく、最近は予想外の上振れも見られた」と指摘。インフレ率が予想を上回るリスクは依然としてあると述べた。
ECBの9月の予測では、インフレ率は今年2.1%、2026年は1.7%、2027年は1.9%になると予想されている。12月18日に開催されるECBの次回理事会で、初めて2028年までを対象とした新たな予測が発表される予定。
レーン氏は「エネルギー価格の低下により、特に来年最初の数カ月はインフレ率が目標を下回るという明確な予測を立てていました。しかし、実際には一部のデータは逆方向に動いている。こうした動きが予測修正の要因となる」と述べた。その上で、「短期的な逸脱が一時的であることが確実視されている状況には対応すべきではない」という見解を繰り返した。
18日の理事会では金利据え置きが予想されている。
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