ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル/ユーロ上昇、米PPI受け利上げ継続との見方

2022年12月10日(土)07時08分

ニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで上昇した。11月の米卸売物価指数(PPI)が予想をやや上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)はインフレ対応に向け、緩やかなペースながらも利上げを継続するとの見方が広がった。 (2022年 ロイター/Rick Wilking)

[ニューヨーク 9日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで上昇した。11月の米卸売物価指数(PPI)が予想をやや上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)はインフレ対応に向け、緩やかなペースながらも利上げを継続するとの見方が広がった。

労働省発表の11月のPPI(最終需要向け財・サービス)は前月比0.3%上昇、前年比7.4%上昇。前年比、前月比ともに上昇率は市場予想を若干上回った。

市場では、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)直前に発表される消費者物価指数(CPI)も上振れするのではないかとの懸念が出ている。

BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、イアン・リンゲン氏は11月のPPIについて「強い結果になった」とし、「市場では来週(のCPI)も同様の結果になることが警戒されている」と述べた。

ユーロは0.1%安の1.05465ドル。ただ週間ベースでは3週連続での上昇となる見通し。

英ポンドは0.3%高の1.2273ドルと、4日ぶり高値を更新。英政府はこの日、金融セクターを改革する30の施策を発表。世界有数の金融センターとしての地位維持に向けた取り組みで、欧州連合(EU)加盟中の「負担の大きい」規則の撤廃も盛り込んだ。

来週はFRBのほか、欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中央銀行)も政策決定会合を開催。利上げペースの鈍化が予想されている。

MUFGの外為アナリストは、金利は来年早々にピークを付けるとの見方が織り込まれる中、主要通貨のボラティリティーの水準は長期的な平均に向けて収束しつつあると指摘。「市場価格は大部分の中央銀行が来年第1・四半期に利上げを停止すると示唆する水準にあり、金利のターミナルレート(最終到達点)に近づいていることが示唆されている。これがボラティリティー低下の一因になっている」とした。

ドルは対円で0.2%安の136.46円。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.5%安の1万7142ドル。一時は1万7353ドルと、4日ぶり高値を付けた。

ドル/円 NY終値 136.56/136.59

始値 135.83

高値 136.89

安値 135.62

ユーロ/ドル NY終値 1.0530/1.0534

始値 1.0553

高値 1.0566

安値 1.0508

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日銀総裁、12月会合で利上げの是非「適切に判断」 

ワールド

旧統一教会の韓鶴子総裁、初公判で起訴内容を否認

ワールド

韓国製造業PMI、11月は2カ月連続50割れ 需要

ビジネス

豪証取、情報開示システムに障害、一部復旧も約80銘
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業界を様変わりさせたのは生成AIブームの大波
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    メーガン妃の写真が「ダイアナ妃のコスプレ」だと批…
  • 5
    「世界で最も平等な国」ノルウェーを支える「富裕税…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    コンセントが足りない!...パナソニックが「四隅配置…
  • 8
    中国の「かんしゃく外交」に日本は屈するな──冷静に…
  • 9
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 10
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 4
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 5
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中