ニュース速報

ビジネス

米7月CPIは0.1%上昇で予想割れ、FRB12月まで利上げ見送りか

2017年08月12日(土)03時58分

8月11日、7月の米消費者物価指数は0.1%上昇し、市場予想の0.2%上昇を下回った。写真は2013年6月、アーカンソー州のウォルマート店舗で撮影(2017年 ロイター/Rick Wilking)

[ワシントン 11日 ロイター] - 米労働省が11日発表した7月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は0.1%上昇し、市場予想の0.2%上昇を下回った。物価圧力が弱いことを示し、米連邦準備理事会(FRB)が年内再利上げに慎重姿勢を示す可能性がある。

IHSマークイットのエコノミスト、ジェームズ・ボーネイカー氏は「FRBは9月、バランスシート(の縮小)に軸足を置き、追加利上げは12月まで見送るだろう」とし、「インフレ見通しが近く急激に変化することはない」との認識を示した。

6月のCPIは横ばいだった。

7月の前年同月比は1.7%上昇。市場予想は1.8%上昇だった。6月は1.6%上昇していた。

変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは4カ月連続で前月比0.1%上昇となった。前年同月比は3カ月連続で1.7%上昇。

CPIの伸びが控えめであることは、物価の弱含みが大方一時的だとみていたFRBの懸念材料となるかもしれない。イエレンFRB議長は7月の議会証言で、物価の弱含みは携帯電話サービスや処方箋の値下がりを含む「特殊な要因」が一因であるとの見方を示していた。

PNCファイナンシャル・サービシーズの首席エコノミスト、ガス・フォーシャー氏は「インフレ率を鈍化させてきた一時的要因は緩やかに解消されるだろう」と指摘。「人材の取り合いとなる中、賃金の伸びが加速し、今年下期および2018年のインフレ率上昇に寄与することになる」と語った。

FRBは2%のインフレ目標を掲げている。物価の目安として注目する個人消費支出(PCE)物価のコア指数は5月以来1.5%に留まっている。一方で労働市場は最大雇用状態に近く、金融政策を一段と引き締めようとするFRBに難題を突きつけている。

FRBは4兆2000億ドル規模の米国債や住宅ローン担保証券(MBS)といった保有資産を縮小し始める旨を9月の次回会合で発表する見通しだ。物価を引き続き注視し、次の利上げは12月まで待つとみられている。FRBは今年2回利上げしている。

7月の前月比の内訳は、ガソリンが横ばい。6月は2.8%下落していた。食品は0.2%上昇した。6月は横ばいだった。賃貸家賃は0.2%のプラス。6月は0.3%上昇していた。帰属家賃は2カ月連続で0.3%上昇。携帯電話サービスは0.3%下落した。6月は0.8%のマイナスだった。処方箋は1.3%上昇。6月は1.0%のプラスだった。衣料は0.3%値上がりし、5カ月ぶりにプラスへ転じた。新車は0.5%下げた。6カ月連続でマイナスとなっている。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

バグダッドで女性ジャーナリスト誘拐、米旅券所持=警

ワールド

イラン外相、米特使から直接連絡も「交渉」に当たらず

ビジネス

米CB消費者信頼感、3月は小幅上昇 1年後インフレ

ワールド

仏伊、イラン作戦関与航空機の基地使用など拒否 スペ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 5
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 6
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 7
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 8
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 9
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 10
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中