コラム

次期大統領候補だったルペンが有罪に、ここから始まるフランス政界大混迷

2025年04月09日(水)16時48分
フランス

被選挙権5年間停止で、ルペンの大統領選出馬は困難だが TOM NICHOLSON/GETTY IMAGES

<極右政党・国民連合の実質的トップであるマリーヌ・ルペンが公金不正流用で有罪に。非選挙権が5年間停止されたため、2027年の次期大統領選出馬がかなり厳しくなったが、抜け道がないではない>

政治的死刑だ──フランスで支持率トップのポピュリズム・極右政党、国民連合(旧国民戦線)の実質的指導者で、公金不正流用の罪に問われているマリーヌ・ルペンは、3月31日に下された有罪判決についてそう語った。確かに、そのとおりだろう。ルペンは「任期中に......有罪判決を受けた」者は「被選挙権を永久停止」すべきだと発言したこともある。その意見も正しいかもしれない。

今回の1審判決はルペンの被選挙権停止を言い渡したが、その期間はわずか5年間だ。禁錮4年(執行猶予2年)も科され、ルペンは2年間、電子ブレスレットを装着して監視下に置かれることになる(ルペンは控訴中で、その間は禁錮刑は適用されない)。


問題は、ルペンが有力候補と見なされていた次回大統領選が2027年4月頃に実施されることだ。

ルペンや国民連合幹部は、欧州議会の資金合計400万ユーロ以上を不正流用した疑いがある。有罪は明らかだが、その裁判は司法と政治の対立にすり替わり、ルペン自身のレトリックによって、民主主義と汚職、およびファシズムの対決とも化している。

プロフィール

グレン・カール

GLENN CARLE 元CIA諜報員。約20年間にわたり世界各地での諜報・工作活動に関わり、後に米国家情報会議情報分析次官として米政府のテロ分析責任者を務めた

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