最新記事
アメリカ政治

米軍によるイラン攻撃の目的は「TikTok映え」? 「トランプが一人でこの演出、計画、決行日を決めた」

ALPHA MALE BOMBING

2025年7月4日(金)14時35分
サム・ポトリッキオ(本誌コラムニスト、ジョージタウン大学教授)

newsweekjp20250704020543.jpg

イランによるミサイル攻撃で被害を受けたイスラエル・テルアビブのビル(6月22日) VIOLETA SANTOS MOURAーREUTERS

今回のイラン爆撃の背景には、劇場型のパフォーマンスと「強い男」らしさの演出というトランプ主義に加え、アメリカの従前の中東戦略(とりわけイランとの対話にこだわったオバマ政権の路線)と決別したい共和党の願望もあった。国際政治学者のイアン・ブレマーが自身のメディア「Gゼロ」に書いている。「トランプ大統領は今回の空爆を1回限りのものと位置付けた。派手で単純、TikTok映えする戦争で、これなら彼の支持層に受ける」


「トランプ個人の作戦だ」

伝えられるところによると、トランプはイランを空爆する「真夜中の鉄つい」作戦がメスのように鋭い精密攻撃となることにこだわった。長期戦の泥沼に引きずり込まれることは絶対に避けるというのが、彼のアイデンティティーであるからだ。

一大スペクタクルを披露すれば成功がもたらされると、信じるに足る理由もあった。第1次トランプ政権では「アブラハム合意」で突破口を開いてアラブ諸国によるイスラエル承認を増やしたことが自慢の種。ここでイランに核開発をやめさせれば中東地域から戦争はなくなると、トランプは信じたのだろう。バンスのような慎重派から他の選択肢を検討すべきと進言されても、1期目の経験に基づいて、イランは本気で報復してこないと踏んだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン、制裁全面解除ならウラン濃縮度引き下げ検討=

ワールド

香港紙創業者に懲役20年、国安法裁判 国際社会は強

ワールド

仏中銀総裁、6月に前倒し退任 ECB理事会のハト派

ワールド

英首相、辞任要求にも続投示唆 任命問題で政権基盤揺
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 4
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 8
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 9
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 10
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 8
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 9
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 10
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中