最新記事
中国

台湾政策も大きく変わる?中国軍高官拘束との情報

Top Chinese Military Official Close to Xi Rumored To Have Been Arrested

2025年3月24日(月)15時25分
マイカ・マッカートニー
2025年3月の全人代では何衛東の姿は確認できていたが…

2025年3月の全人代では何(写真右)の姿は確認できていたが… Florence Lo/REUTERS

<習近平に近い軍高官ですら突然表舞台から姿を消す...。人民解放軍内で何が起こっているのか>

中国の高官で中央軍事委員会(CMC)副主席の何衛東(ハー・ウェイトン)が拘束されたとの情報が広がっている。事実であれば、中国軍幹部の人事におけるさらなる大きな動きとなる。


中央軍事委員会は習近平(シー・チンピン)国家主席が率いる5人構成の機関で、人民解放軍(PLA)を指導する。

何の出世は、福建省に駐留していた当時に習氏との関係を築いたことが要因とされており、いわゆる福建閥の一員と見なされてきた。何はその後、台湾関連の作戦を担当する東部戦区の司令官を務めた。

中国の「鎖につながれた女性」事件の調査報道などで知られる独立系ジャーナリスト・趙蘭健(チャオ・ランチェン)によれば、2つの情報筋が何の拘束を独自に確認したという。また、何の秘書も調査対象となっており、趙は「機密情報の漏えいの可能性があるのでは?」と推測している。

さらに趙蘭健は、人民解放軍の総後勤部の元部長・趙克石(チャオ・カーシー)も拘束されたと伝えた。総後勤部は軍の兵站、物資供給、インフラを担当していた部門で、2016年に解体され複数の部局に再編された。趙克石は、かつて福建省に部隊を擁していた南京軍区(現在は廃止)にも所属していた。
これらの拘束が事実であれば、習近平による軍の掌握状況や、人民解放軍内部での権力闘争の可能性についての憶測をさらに呼ぶことになりそうだ。

ガジェット
仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、モバイルバッテリーがビジネスパーソンに最適な理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

りそなHD、社内DXに100億円投資 「生成AIも

ビジネス

パナ、データセンター蓄電の28年度売上8000億円

ビジネス

マクロスコープ:日銀利上げ判断、高市首相の「最終責

ビジネス

英中銀、銀行の自己資本比率要件を1%引き下げ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 2
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯終了、戦争で観光業打撃、福祉費用が削減へ
  • 3
    【クイズ】1位は北海道で圧倒的...日本で2番目に「カニの漁獲量」が多い県は?
  • 4
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドロー…
  • 8
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    中国の「かんしゃく外交」に日本は屈するな──冷静に…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中