台湾への圧力強める中国...ヘリでの「長距離投射」「超低空侵入」映像など、「空中戦」演習を公開
Video shows China's army practicing invasion tactics

中国軍のヘリコプター(2012年) Jason Lee-Reuters
<台湾方面を担当する中国陸軍の航空旅団が、ヘリコプターを使用した演習の様子を公開。パイロットの「戦闘能力に磨きをかけた」と主張している>
このところ台湾への軍事的圧力を強めている中国は1月30日、軍がヘリコプターを使用して「侵攻作戦」の演習を行っている様子を捉えた動画を公開した。動画には「長距離からの戦力の投射」や「超低空でヘリを操って目標地点に侵入する」など、実践的な演習の様子が収められている。
■【動画】「長距離投射」「超低空侵入」の映像も...中国軍、ヘリでの「空中戦」能力を誇示する演習動画
本誌はこの件について中国国防部と台湾軍にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。
中国共産党が台湾を統治下に置いたことは一度もないが、中国は長年にわたってアメリカの安全保障上のパートナーである台湾を、自国の領土の一部と見なしてきた。中国政府は台湾の独立を阻止するためなら、武力行使を含むあらゆる選択肢を排除しないと明言している。
米インド太平洋軍のサミュエル・パパロ司令官は2024年11月の発言の中で、同年夏に中国が台湾周辺で行った侵攻演習はこれまでで最大の規模だったと主張した。中国軍は2024年5月、10月と12月の3回にわたって台湾周辺で大規模な軍事演習を実施し、これによって中台間の軍事的な緊張はますます高まっている。