最新記事
パンデミック

新型コロナ、胎盤経由の感染で赤ちゃんに脳障害の症例初確認

2023年4月7日(金)14時31分
ロイター
新型コロナウイルスのCGグラフィック

米マイアミ大学の研究者らは6日、新型コロナウイルスが母親の胎盤を通じて胎児にうつる母子感染によって脳障害を起こしたと考えられる最初の2症例を確認したと明らかにした。写真は2020年1月撮影(2023年  MAM/CDC/Handout via REUTERS)

米マイアミ大学の研究者らは6日、新型コロナウイルスが母親の胎盤を通じて胎児にうつる母子感染によって脳障害を起こしたと考えられる最初の2症例を確認したと明らかにした。

この症例研究は医学誌ペディアトリクスに掲載された。

調査チームは会見で、医師らは以前からこうしたケースがあり得ると予測していたが、これまでに母親の胎盤あるいは乳児の脳内の新型コロナウイルスの存在を示す直接の証拠がなかったと述べた。

この乳児2人はデルタ株が大流行していた2020年に妊娠第2期(妊娠13─27週)にあり、コロナ検査で陽性反応のあった若い母親から生まれた。当時はワクチンがまだ利用できなかった。

風疹、エイズ、ジカ熱などを引き起こす複数のウイルスが胎盤を通じて胎児に重い脳障害を引き起こすことが分かっている。新型コロナウイルスは成人の脳組織内で検出されており、一部の専門家はこれが胎児の脳障害を引き起こす疑いを指摘していた。

マイアミ大のマイケル・パイダス博士は「胎盤通過による胎児器官内の新型コロナウイルスを立証できたのは初めてのことだ。したがって非常に重要だと考える」と強調した。

同大のメルリン・ベニー博士によると、2人の乳児から新型コロナウイルスの陽性反応は示されなかったものの、いずれも高レベルの抗体を保有しており、母親を通じてウイルスに感染したことが示唆された。1人は13カ月で死亡し、もう1人はホスピスに入院しているという。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


メンバーシップ無料
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

EU高官、スタグフレーション警告 混乱長期化で成長

ワールド

イランの革命防衛隊、ホルムズ海峡閉鎖と表明 「厳し

ワールド

ロシア、2026年の成長率予想を下方修正へ 現在1

ビジネス

米国株式市場・序盤=続落、米のイラン攻撃延期も市場
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思われるドローンの攻撃を受け大炎上
  • 4
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 5
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 6
    親の遺産はもう当てにできない? ベビーブーム世代…
  • 7
    ニュースでよく聞く「東京外国為替市場」は、実際は…
  • 8
    アメリカのストーカー対策、日本との違いを考える
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    実は「ミュージカルはポリティカル」?...社会の闇を…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 3
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中