最新記事

感染症対策

アストラゼネカ「抗体カクテル療法にコロナ発症予防効果」 後期試験の有効性77%

2021年8月22日(日)10時14分
アストラゼネカのロゴ

英製薬大手アストラゼネカは、新型コロナウイルス感染症向け抗体療法の後期試験で予防効果についての主目標を達成したと発表した。写真は同社のロゴ。米デラウェア州ウィルミントンで3月撮影(2021年 ロイター/Rachel Wisniewski)

英製薬大手アストラゼネカは20日、新型コロナウイルス感染症向け抗体療法の後期試験で予防効果に関する主要目標を達成したと発表した。ワクチンに代わる選択肢を提供できる可能性がある。

2つの抗体を混ぜて投与する抗体カクテル療法で、症候性新型コロナウイルス感染症の発症リスクを77%削減できた。被治験者の75%以上が慢性疾患を患っていたという。

アストラの幹部メネ・バンガロス氏は、今回の試験は抗体が投与されてから3カ月後の結果で、1年後にも予防効果があるかどうかを確認するために15カ月後まで追跡調査を行うとした。

また、新型コロナワクチン接種を受けていたのは被験者の12─13%にすぎなかったものの、アストラとしては抗体療法をワクチン接種後の追加療法と位置付ける考え。

年内に主要市場で条件付承認獲得を目指し、それまでに約100万─200万回分を生産する計画とした。

米リジェネロン、イーライリリー、英グラクソグラクソ・スミスクライン(GSK)なども、モノクローナル抗体を組み合わせた抗体カクテル治療薬を開発している。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・インド、新たな変異株「デルタプラス」確認 感染力さらに強く
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、8月速報値は予想外の悪化

ビジネス

米7月小売売上高0.5%増、自動車需要堅調 新学期

ビジネス

物価動向の見極め必要、9月・秋の利下げ判断巡り=米

ワールド

ウクライナ住民、米ロ首脳会談控え警戒心
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 5
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 6
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 7
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 8
    【クイズ】次のうち、「軍事力ランキング」で世界ト…
  • 9
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 10
    【クイズ】アメリカで最も「盗まれた車種」が判明...…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 6
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 7
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 8
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 9
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入…
  • 10
    輸入医薬品に250%関税――狙いは薬価「引き下げ」と中…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 6
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中