最新記事

中国

河野太郎の父・河野洋平等が建党百年に祝電――中国共産党万歳!

2021年6月27日(日)20時19分
遠藤誉(中国問題グローバル研究所所長)
中国共産党の旗

7月1日に建党100年を迎える中国共産党(北京の中国国家博物館に展示された中国共産党の旗) Tingshu Wang-REUTERS

中国共産党建党百年祝賀に当たり、河野洋平元衆議院議長や立憲民主党現職議員あるいは村山談話を守る会や霞山会などが祝辞を述べたり、CCTVでインタビューを受けたりなど、中国共産党を絶賛している。

河野太郎大臣の父・河野洋平氏の祝電

中国共産党建党百年の祝賀行事が真っ盛りだが、ロシアをはじめアフリカ諸国や東南アジアあるいはラテンアメリカなど、世界各国から祝電が届く中、日本の元議員や現職議員がおり、筆頭に挙げられるのは元自民党総裁で衆議院議長でもあった河野洋平氏。

6月26日、中国共産党が管轄する中央テレビ局CCTVで大きく取り上げられ、中国共産党新聞網でも中国共産党の宣伝として使われている。

このページでは最近寄せられた世界各国からの祝賀メッセージの一部分が公表されているが、河野洋平氏のメッセージは下から二つ目の段落に書いてある。彼は以下のようなメッセージを寄せ、中国共産党を讃えている(日本語原文は分からないので中国語から日本語に翻訳した)。

――中国共産党は団結して中国人民を指導し、社会主義制度を打ち建て完全なものとしてきた。これは目を見張るばかりの輝かしい成果である。中国共産党が中国の発展をさらに大きく推進し、世界の平和と発展を守るためにさらなる貢献を果たすことを期待している。

実に立派な中国共産党賛辞ではないか。

彼の言葉は「中国共産党万歳!」という番組の流れの中で位置づけられている。

河野洋平氏はいわゆる「河野談話」(1993年)で知られている。河野談話とは「慰安婦の強制連行に日本軍が関与していたという事実を認め、日本政府として心からのおわびと反省の気持ちを示した談話」である。このことを中国は高く評価しているが、事実、河野洋平氏自身、2017年5月の講演で日本の憲法改正に関して「中国の嫌がることばかりやっている」と語っている。

つまり強烈な親中派だ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECB、貸し出しオペに「気候ファクター」導入へ 担

ビジネス

ANAHD専務、日米関税合意「国同士の交渉事」 計

ビジネス

米国向け自動車価格の下落、企業収益下押しの要因とみ

ビジネス

野村HDの4-6月期純利益、前年比52%増 法人部
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 3
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経験豊富なガイドの対応を捉えた映像が話題
  • 4
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 5
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 6
    グランドキャニオンを焼いた山火事...待望の大雨のあ…
  • 7
    運転席で「客がハンドル操作」...カリフォルニア州、…
  • 8
    タイ・カンボジア国境紛争の根本原因...そもそもの発…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「出生率が高い国」はどこ?
  • 10
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 1
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 2
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 3
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心中」してしまうのか
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 6
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 7
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつもの…
  • 8
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 9
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 10
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 5
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 6
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 10
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中