最新記事

デモ

独ベルリンでマスク着用などの規制に抗議デモ 反ワクチン活動家や一部極右も参加、自由を主張

2020年8月3日(月)16時40分

ドイツのベルリンで1日、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大抑制のための規制は人権と自由の侵害と主張する抗議デモが展開された。写真はベルリンで1日撮影(2020年 ロイター/FABRIZIO BENSCH)

ドイツのベルリンで1日、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大抑制のための規制は人権と自由の侵害と主張する抗議デモが展開された。

警察の推定では、デモには1万7000人が参加。リバタリアン(自由至上主義者)や憲法擁護派、反ワクチン活動家らのほか、少数の極右勢力も参加した。

ある参加者は匿名で、「われわれの要求は民主主義への回帰だ。われわれを奴隷化するマスクは排除されなければならない」と述べた。

これより先、南西部の都市シュツットガルトでも類似のデモが主催された。

与党連立の社会民主党(SPD)のエスケン共同党首は、抗議参加者らを「コビディオット(COVIDばか)」と呼び、ツイッターに「この人々はわれわれの健康のみならず、感染に対する(これまでの)成功をも脅かしている」と投稿した。

ドイツは当初、感染拡大抑制に成功したが、その後感染が増加し、累計感染者は20万人超、死者は約1000人となっている。

大半の国民は、店舗でのマスク着用などの規制を順守しているが、一部が規制に反発している。

あるデモ参加者は、「政府の指導に従う世界で数人の科学者の意見が受け入れられているにすぎない。(異なる意見を持つ人々は)黙らされ、検閲され、陰謀論支持者と疑われている」と述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・【独占】押谷仁教授が語る、PCR検査の有用性とリスクとの向き合い方
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・ロシア国立研究所、コロナワクチンの臨床試験が終了 10月から接種開始へ
・韓国、コロナショック下でなぜかレギンスが大ヒット 一方で「TPOをわきまえろ」と論争に


2020081118issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年8月11日/18日号(8月4日発売)は「人生を変えた55冊」特集。「自粛」の夏休みは読書のチャンス。SFから古典、ビジネス書まで、11人が価値観を揺さぶられた5冊を紹介する。加藤シゲアキ/劉慈欣/ROLAND/エディー・ジョーンズ/壇蜜/ウスビ・サコ/中満泉ほか

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル当局、UNRWA東エルサレム事務所を強制

ビジネス

自動車レンタル・リース各社、EV購入義務化の回避を

ビジネス

米バークシャー、経営陣刷新発表 バフェット氏のCE

ワールド

米議会、「麻薬運搬船」攻撃の無編集動画公開要求 国
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    米、ウクライナ支援から「撤退の可能性」──トランプ…
  • 10
    死刑は「やむを得ない」と言う人は、おそらく本当の…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中