最新記事

領有権

中国、インドとの武力衝突現場付近に新たな構造物 衛星写真が示唆

2020年6月25日(木)18時20分

中国とインドの国境付近における両軍の衝突を巡り、ヒマラヤ山脈西部の衝突現場近くで中国が新たな構造物を建設したとみられることが衛星写真で判明した。写真は22日にコンカ・パスでマクサー・テクノロジーズが撮影した、人民解放軍の構造物(2020年 ロイター/Maxar Technologies)

中国とインドの国境付近における両軍の衝突を巡り、ヒマラヤ山脈西部の衝突現場近くで中国が新たな構造物を建設したとみられることが衛星写真で判明した。衝突再燃の懸念が強まりそうだ。

インド兵20人が死亡したガルワン渓谷での15日の衝突を受け、インドと中国の軍司令官は22日、係争地に沿った複数の場所から対峙する軍を撤退させることで合意した。

衛星写真は衝突後の1週間に新たな建設活動が行われたことを示しており、合意の崩壊リスクが懸念される。

この写真は米宇宙技術企業マクサー・テクノロジーズが22日に撮影。ガルワン川を見渡す河岸段丘で中国の構造物が増えている様子が見て取れる。

インドは構造物ができた地域について、実効支配線(LAC)からみて自国側に当たると指摘する。

中国はガルワン渓谷全体が自国領だとし、インド軍が衝突を誘発していると非難する。

オーストラリア戦略政策研究所の衛星データ専門家、Nathan Ruser氏は22日にガルワン渓谷を撮影した衛星写真について、構造物の建設は緊張緩和の兆候がほとんど見られていないことを示しているとし、「『撤退』は(インド)政府が用いるべき言葉ではない」とツイートした。

中国外務省からは今のところコメントを得られていない。

インド国防省からもコメントを得られなかった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・スウェーデンが「集団免疫戦略」を後悔? 感染率、死亡率で世界最悪レベル
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・東京都、新型コロナウイルス新規感染31人を確認 6日連続で20人超え
・韓国、日本製品不買運動はどこへ? ニンテンドー「どうぶつの森」大ヒットが示すご都合主義.


20200630issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月30日号(6月23日発売)は「中国マスク外交」特集。アメリカの隙を突いて世界で影響力を拡大。コロナ危機で焼け太りする中国の勝算と誤算は? 世界秩序の転換点になるのか?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

シリア暫定大統領、28日にモスクワでプーチン氏と会

ワールド

インド、EUとのFTA巡る交渉終了 27日に公表=

ワールド

欧州防衛「NATOの枠組み」で ルッテ事務総長、独

ワールド

米、イランが接触望むなら「応じる用意」=当局者
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 5
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 6
    「20代は5.6万円のオートロック、今は木造3.95万円」…
  • 7
    中国、軍高官2人を重大な規律違反などで調査...人民…
  • 8
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中