最新記事

トルコ

エルドアン、トランプと会談 ロシア製兵器巡る制裁回避に自信

2019年6月30日(日)15時55分

トルコのエルドアン大統領は、ロシア製の地対空ミサイルシステム「S400」導入に絡む米国からの制裁を回避できるとの見通しを示した。写真はG20サミット中に会談したエルドアン氏とトランプ米大統領。6月29日、大阪市で撮影(2019年 ロイター/Kevin Lamarque)

トルコのエルドアン大統領は29日、同国が決めたロシア製の地対空ミサイルシステム「S400」導入に絡む米国からの制裁を回避できるとの見通しを示した。

北大西洋条約機構(NATO)の加盟各国は、トルコのS400購入決定に懸念を示しており、米国はトルコが導入に踏み切れば制裁を科すと警告している。

一方トルコは、7月前半に予定されている引き渡し契約を取り消す意向はないとしている。

両首脳は20カ国・地域(G20)首脳会談(サミット)の合間に会談。

トランプ米大統領は、S400の購入決定を巡りトルコは不公平に扱われていると指摘。この問題でオバマ前政権が引き起こした「混乱」に責任があるとの見方を示した。トランプ氏は制裁の可能性は否定しなかった。

首脳会談後にエルドアン氏は、S400は7月前半に引き渡しが行われると述べ、制裁はないとトランプ氏から直接聞いたと説明した。

「トランプ氏から個人的に(制裁は)ないと聞いた。われわれは米国と戦略的なパートナーだ。戦略的パートナーとして、トルコの主権に干渉する権利は誰にもないことを認識すべきだ」と主張した。

先にトランプ氏はトルコに制裁を科すかと質問され、この問題が議論されていると述べた上で、双方が「異なる解決策」を模索していると説明した。

29日のエルドアン氏とトランプ氏の会談は、S400の導入を巡りトルコが制裁を回避するために米国に働きかける最後の機会とみられていた。

エルドアン氏の発言は、首脳会談後のトルコ大統領府とホワイトハウスの発表より踏み込んだ内容だった。

ホワイトハウスによると、トランプ氏はトルコのS400導入に懸念を表明、NATO同盟を強化する防衛関係に向けた米国との協力を求めた。トルコ大統領府によると、トランプ大統領は両国関係を損ねない問題解決を望んでいると表明した。

[大阪市/アンカラ ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 BTS再始動
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年4月7号(3月31日発売)は「日本企業に迫る サステナビリティ新基準」特集。国際基準の情報開示や多様な認証制度――本当の「持続可能性」が問われる時代へ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米政権、鉄鋼・アルミ・銅の派生製品への関税引き下げ

ワールド

米首都計画委員会、ホワイトハウス宴会場の建設計画を

ビジネス

FRB現行策「適切」、エネ高騰の経済への影響波及に

ビジネス

米国株式市場=まちまち、イラン関連報道で一時動揺も
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 2
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受給年齢」
  • 3
    破産申請の理由の4割以上が「関税コスト」...トランプ関税が米国民に与える「破産」の苦しみ
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 6
    日本の男女の賃金格差は世界でも突出して大きい
  • 7
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 8
    先進国が出生数の減少を嘆く必要はない? 「経済的…
  • 9
    「一般市民に敵意なし」...イラン大統領が米国民宛て…
  • 10
    200年前の沈没記録が裏付けられた...捕鯨船を海の藻…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 9
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中