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南米ブラジルのトラックスト、運転手らがクーデター要求 大統領は軍介入を一蹴

5月29日、ブラジルのテメル大統領(写真)は、ブラジル国内で大混乱を引き起こしているトラック運転手のストについて、クーデターにつながる可能性は皆無だと一蹴し、軍の介入を否定。写真は首都ブラジリアのガソリンスタンドに並ぶ人々の列(2018年 ロイター/Ueslei Marcelino)
ブラジルのテメル大統領は29日、ブラジル国内で大混乱を引き起こしているトラック運転手のストについて、クーデターにつながる可能性は皆無だと一蹴し、軍の介入を否定した。サンパウロで開かれた投資フォーラムで報道陣に語った。
ディーゼル油価格の高騰に反対するトラック運転手のストは9日目に突入し、大都市では食料やガソリン、医療関連用品が不足する事態が続いている。一部の運転手はクーデターを要求し、ソーシャルネットワーク(SNS)上でも話題となっている。
テメル大統領は「軍隊が介入する可能性はゼロだ。国防省も軍隊も、いかなる形での軍事介入も拒否している」と述べた。
ただブラジル政府は、ストをあおるような政治的な発言を取り締まるなど強圧的な姿勢を見せ始めている。ジュングマン国防相はラジオ番組のインタビューで「今日からストを隠れみのにする企業を見つけ出し、罰金を課すことにする」と述べ、ストを支持する企業に多額の罰金を課すと表明。また独占禁止法当局が、関係する燃料油販売業者を調査すると付け加えた。


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