最新記事

南米

ベネズエラ大統領選、マドゥロが再選 国際社会から非難強まる

2018年5月21日(月)18時27分

5月21日、20日に実施されたベネズエラ大統領選で、現職の反米左翼ニコラス・マドゥロ氏(写真中央)が再選を決めたと選挙管理委員会が発表したことを受け、マドゥロ氏に対する国際社会の非難があらためて強まっている。写真はカラカスで20日撮影(2018年 ロイター/CARLOS GARCIA RAWLINS)

20日実施されたベネズエラ大統領選で、現職の反米左翼ニコラス・マドゥロ氏が再選を決めたと選挙管理委員会が発表したことを受け、マドゥロ氏に対する国際社会の非難があらためて強まっている。

トランプ米大統領はベネズエラに新たな経済制裁を課す大統領令に署名した。石油などのベネズエラ資産に絡む売掛債権取引への米国人の関与を禁止する。

マドゥロ氏は再選を「帝国主義」に対する勝利だと宣言。しかし、対立陣営は投票に不正があったとして、選挙は無効だと主張している。

ベネズエラの主要野党は最も人気の高い指導者2人が立候補を禁じられ、選挙をボイコットした。

ペンス副大統領は選挙について「恥ずべきものだ。自由でも公正でもない」と述べた。

トランプ大統領はホワイトハウスを通じた声明でマドゥロ氏に対し「民主主義を回復し、自由で公正な選挙を実施し、政治犯を全員直ちに無条件で釈放し、抑圧と国民からの経済的略奪をやめる」ことを求めた。

ベネズエラのアレアサ外相は、制裁は「残忍、狂気の沙汰で明確な国際法違反だ」と主張した。

大統領令は米国民と居住者のみを対象としているが、米政府高官はベネズエラに対する新たな信用供与についてトランプ政権と中国・ロシアとの間でかなり厳しいやりとりがあったと明らかにした。

マドゥロ政権はロシアと中国から支援を受けており、両国は過去数年間で数十億ドルを提供した。

中国外務省の陸慷報道官はベネズエラが内政問題に対処できると考えているとし、国民の決定を尊重すべきとの見解を示した。

欧州連合(EU)や主要中南米諸国は大統領選の前から、選挙が公平に行われていないと警告していた。

チリのピニェラ大統領は「ベネズエラの大統領選は真の民主主義の最低基準も満たさない」と批判。「他の主要な民主主義国と同様に、チリはこの選挙を認めない」と述べた。

パナマ政府も同様の見解を示し、選挙結果を受け入れない姿勢を示した。

一方、左派政権のキューバとエルサルバドルは祝意を表明した。

[カラカス 21日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 BTS再始動
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年4月7号(3月31日発売)は「日本企業に迫る サステナビリティ新基準」特集。国際基準の情報開示や多様な認証制度――本当の「持続可能性」が問われる時代へ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦期待で「有事のドル

ワールド

イラン大統領、米国民宛て書簡「一般市民に敵意なし」

ワールド

トランプ氏、ホルムズ海峡巡り欧州に圧力 ウに武器供

ワールド

ICE予算巡り議会指導部と協力、議事妨害回避で=ト
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経済政策と石油危機が奏でる「最悪なハーモニー」
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 6
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 7
    カンヌ映画祭最高賞『シンプル・アクシデント』独占…
  • 8
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 9
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 10
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 10
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中