最新記事

米朝関係

北朝鮮メディア、金正恩委員長による米朝首脳会談提案を伝えず

2018年3月12日(月)12時52分

3月10日、北朝鮮国営メディアは、金正恩・朝鮮労働党委員長がトランプ米大統領に首脳会談を提案したとするニュースを伝えていないとみられる。写真は昨年9月にトランプ大統領の国連での演説に関して発言する金委員長。朝鮮中央通信提供(2018年 ロイター)

北朝鮮国営メディアは、金正恩・朝鮮労働党委員長がトランプ米大統領に首脳会談を提案したとするニュースを伝えていないとみられる。

北朝鮮の労働党機関誌「労働新聞」などの国営メディアは、韓国の特使団が5日に訪朝したことは伝えたものの、金委員長が特使らに対し、トランプ大統領や韓国の文在寅大統領と核開発プログラムについて話し合う意向を示したとするニュースには触れていないもよう。

脱北者で、現在は韓国のインターネット紙デイリーNKで働くKang Mi-jin氏は「北朝鮮政府は4月の南北首脳会談についてまだ発表していない」と指摘。「そのような決定は金委員長とその側近だけで行われているようだ。側近以外の政府や軍の当局者は首脳会談について知らないだろう」と述べた。

韓国国立外交院のShin Beom-chul教授は「北朝鮮指導部は首脳会談の開催が確実になるまではメディアに公表しない」との見方を示した。

韓国統一省の報道官は、北朝鮮が米朝と南北の首脳会談について沈黙していることについて、スタンスの構築に慎重になっているためとの見方を示した。

定例会見で「北朝鮮から米朝首脳会談について公式な反応はない。この件に慎重に取り組んでいるとみられ、スタンスを構築する時間が必要なのだと思う」と述べた。

[ソウル 10日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米9月雇用11.9万人増、予想上回る 失業率は4.

ビジネス

米消費者、42%が感謝祭にクレカ利用予定 前年から

ビジネス

ドイツ経済、第4四半期は緩やかに成長 サービス主導

ワールド

資産差し押さえならベルギーとユーロクリアに法的措置
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 7
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中