最新記事

健康

アメリカ北東部2州で大麻合法化求めTV広告、11月の住民投票向けて

2016年10月4日(火)19時51分

コロラド州のデイケア・センターでマリファナを栽培する職員 Jonathan Alcorn-REUTERS

 米北東部のマサチューセッツ州とメーン州で3日、成人用嗜好(しこう)品としての大麻(マリフアナ)の合法化を求める初めてのテレビコマーシャルが放送された。11月8日の米大統領選と同時に行われる住民投票を前に、人々の意識や支持を高めることが目的だという。

 住民投票が行われるのは、同2州を含む5州。米国では、オレゴン、アラスカ、ワシントン、コロラドの4州とコロンビア特別区で、一定の条件下での大麻使用および所持が合法化されている。

 マサチューセッツ州でのテレビ広告には、ボストンの元警察署長で現在大学教授のトム・ノーラン氏が出演。「厳格な製品管理や子供の安全に配慮した包装、子供の使用禁止を求めている」と強調し、予算65万ドルの広告キャンペーンを開始した。

 メーン州のテレビ広告にも元警察関係者が出演。成人の大麻使用を合法化することで、警察は暴力犯罪の捜査に集中できると主張。合法化を求めるグループによると、同州での広告予算は100万ドルだという。

 ただ、マサチューセッツ州とメーン州のキャンペーンは、地元当局の激しい反対に直面。ボストンのウォルシュ市長は、大麻の合法化がマリファナ、そして他の麻薬中毒者を招くと強調。メーン州のルパージュ知事も、繰り返し反対の声を上げている。

 最近の世論調査によると、両州では合法化支持が優勢。WBZとマサチューセッツ大学アマースト校によるマサチューセッツ州の有権者700人を対象にした調査では約53%が、ポートランド・プレス・ヘラルドによるメーン州の有権者505人を対象にした調査では53%が支持すると答えた。

[ボストン 3日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

プーチン大統領、経済の一部セクター減産に不満 均衡

ワールド

プーチン氏、米特使と和平案巡り会談 欧州に「戦う準

ビジネス

次期FRB議長の人選、来年初めに発表=トランプ氏

ビジネス

ユーロ圏インフレは目標付近で推移、米関税で物価上昇
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 2
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 3
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドローン「グレイシャーク」とは
  • 4
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止…
  • 5
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 6
    もう無茶苦茶...トランプ政権下で行われた「シャーロ…
  • 7
    【香港高層ビル火災】脱出は至難の技、避難経路を階…
  • 8
    22歳女教師、13歳の生徒に「わいせつコンテンツ」送…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中