最新記事

テクノロジー

夏休みの帰省渋滞も解消? 20年後の高速道路をつくる3つの技術とは

2016年8月13日(土)20時02分
ReadWrite[日本版]編集部

 そう遠くない未来だが、想像してほしい。

 あなたは自動運転車で高速を走っているとする。すると、突然車が速度を落とし始めた。あなたは何かと思い手元のスマートフォンをいじるのをやめ、窓の外に視線をやると、道路のLED表示に「1000フィート(304.8m)先 落石注意」という案内が表示されている。なるほどと納得したあなたは再び手元に視線を戻し、車はLEDの車線表示変更にあわせて即座に車線変更をおこなった。

 将来の高速道路はこんな感じになるのだろう。この「スマートハイウェイ」構想は、太陽光発電技術やその他技術を道路に取り入れることで自動運転車の機能向上を狙ったものである。スマートハイウェイの主要な技術は、太陽電池道路、ワイヤレス充電、そして高度道路交通システムの3つだ。

 それら技術を1つずつ見ていこう。

太陽電池道路

readwrite20160813202122.png 米国全土は、太陽にさらされたアスファルトで31,000平方マイル以上を覆われている。太陽光パネルがこのすべてをカバーすることを想像してみてほしい。高速道路1マイルあたり80世帯分のエネルギーをまかなえるとして、31,000平方マイルあれば米国全土の電力消費の3倍をまかなえる計算となる。

 Solar Roadways社は六角形に組まれた太陽光パネルからなる道路を開発した。車線を塗装することで太陽電池を破損しないよう、車線などの表示には内蔵のLEDを使うとのことだ。LEDを使うことの利点はこれだけではない。特定の場所にいるドライバーに直接メッセージを送ったり、事故の際にもすぐに車線を変更することができる。また、太陽電池道路の低消費電力は、路面の表面温度を常に0℃以上に保つため、スリップなどによる事故の防止にも有効だ。

 ミズーリ州運輸省は、ルート66沿いに太陽発電を使った最初のスマートハイウェイを作る計画を発表している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米「夏のブラックフライデー」、オンライン売上高が3

ワールド

オーストラリア、いかなる紛争にも事前に軍派遣の約束

ワールド

イラン外相、IAEAとの協力に前向き 査察には慎重

ワールド

金総書記がロシア外相と会談、ウクライナ紛争巡り全面
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 3
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打って出たときの顛末
  • 4
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 5
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    主人公の女性サムライをKōki,が熱演!ハリウッド映画…
  • 8
    【クイズ】未踏峰(誰も登ったことがない山)の中で…
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 4
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 7
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 10
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中